はじめに 「61報告」とは何のこと?
企業の人事・労務担当者の間で毎年話題になる「61報告」。
正式には、「高年齢者・障害者雇用状況等報告」と呼ばれる制度です。
特に、
- 一定規模以上の事業所
- 障害者雇用義務のある企業
- 高年齢者雇用確保措置対象企業
では重要な法定報告となっています。
しかし実務では、
- いつ提出する?
- どこへ出す?
- 電子申請できる?
- 未提出だとどうなる?
と疑問を持つ担当者も少なくありません。
今回は、61報告の基本から実務上の注意点までを分かりやすく解説します。
61報告とは?
「61報告」とは、
毎年6月1日時点の雇用状況を報告する制度であることから、通称「61(ろくいち)報告」と呼ばれています。
主な報告内容
①高年齢者雇用状況等報告
高年齢者雇用安定法に基づく報告
②障害者雇用状況報告
障害者雇用促進法に基づく報告
目的
国が、
- 高齢者雇用状況
- 障害者雇用率
などを把握するために実施しています。
どの企業が対象?
高年齢者雇用状況等報告
原則として、常時雇用する労働者が一定数以上の事業主が対象です。
障害者雇用状況報告
現在は、常用労働者40.0人以上規模の企業に障害者雇用義務があります。
(法定雇用率により変動)
注意点
企業単位で判定されるケースが多く、支店単独ではなく法人全体で判断される場合があります。
提出期限はいつ?
ここは非常に重要です。
基準日
毎年、6月1日時点の状況を報告します。
提出期限
通常、7月15日頃までが提出期限となります。
※年度によって若干変更される場合あり
注意
期限直前は、
- 電子申請混雑
- 書類不備
が発生しやすくなります。
提出先は?
原則
事業所管轄の
- ハローワーク
- 労働局
などへ提出します。
障害者雇用報告
ハローワーク経由で提出されることが一般的です。
提出方法は?
①電子申請(推奨)
現在は、e-Gov電子申請が推奨されています。
電子申請のメリット
- 24時間提出可能
- 郵送不要
- 控え保存が容易
事前準備
- GビズID
- e-Gov利用設定
などが必要です。
②郵送提出
紙提出も可能です。
③窓口提出
管轄窓口へ直接持参する方法です。
報告内容で重要なポイント
①常用労働者数
短時間労働者のカウント方法に注意が必要です。
②障害者数
- 身体障害者
- 知的障害者
- 精神障害者
など区分があります。
③高年齢者雇用状況
- 継続雇用制度
- 定年制
なども確認されます。
障害者雇用率制度とは?
法定雇用率
企業には、一定割合以上の障害者雇用義務があります。
未達成の場合
- 障害者雇用納付金
- 行政指導
などの対象となる場合があります。
高年齢者雇用確保措置とは?
企業には、65歳までの雇用確保措置が求められています。
主な措置
- 定年引上げ
- 継続雇用制度
- 定年廃止
よくある実務上のミス
①人数計算ミス
短時間労働者計算を誤るケースがあります。
②障害者手帳確認漏れ
有効期限確認が重要です。
③提出期限超過
担当者変更時に起こりやすいです。
④電子申請設定不備
GビズIDやブラウザ問題など
未提出だとどうなる?
行政指導の対象
法定報告義務違反となります。
信用問題にも発展
- 労務管理体制
- コンプライアンス意識
を疑われる可能性があります。
実務をスムーズに進めるコツ
①毎年早めに準備
6月直前ではなく、5月頃から確認開始がおすすめです。
②労働者データ整理
- 雇用区分
- 労働時間
- 障害者手帳情報
を整理します。
③社労士活用
制度改正対応にも有効です。
社会保険労務士へ相談するメリット
61報告は、
- 法改正
- 雇用率変更
- 電子申請対応
など実務負担が大きくなっています。
社労士に依頼すると
- 正確な人数計算
- 電子申請対応
- 提出漏れ防止
が可能です。
特に複数事業所企業では専門家活用が有効です。
今後さらに重要になる理由
少子高齢化により、
- 高齢者雇用推進
- 障害者雇用促進
は今後さらに重視されます。
企業に求められるもの
単なる報告義務ではなく、多様な働き方への対応です。
まとめ 61報告は「毎年必須」の重要実務
最後に重要なポイントを整理します。
- 61報告は6月1日時点の雇用状況報告
- 主に高齢者・障害者雇用状況を提出
- 提出期限は通常7月中旬
- e-Gov電子申請が便利
- 未提出は行政指導対象となる可能性あり
早め準備と正確な人数把握が実務のポイントです。

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