本章は、他の章でカバーしきれない補足的な規定を含む章であり、健康保険制度の円滑な運用を図るための整理や詳細事項が盛り込まれています。
第百九十三条 時効
第百九十三条(時効)
1 保険料等を徴収し、又はその還付を受ける権利及び保険給付を受ける権利は、これらを行使することができる時から二年を経過したときは、時効によって消滅する。
2 保険料等の納入の告知又は督促は、時効の更新の効力を有する。
| 権利 | 時効の起算日 |
| 保険料等の徴収 | 納期限の翌日 |
| 還付請求 | 納付した日の翌日 |
| 療養費 | 費用を支払った日の翌日 |
| 傷病手当金 | 労務不能であった日ごとにその翌日 |
| 出産育児一時金 家族出産育児一時金 | 出産の日の翌日 |
| 出産手当金 | 労務不能であった日ごとにその翌日 |
| 埋葬料 家族埋葬料 | 死亡の日の翌日 |
| 埋葬に要した費用 | 埋葬を行った日の翌日 |
| 高額療養費 | 診療月の翌月1日 ただし、診療月の翌月以降に支払ったときは、支払った日の翌日 |
| 高額介護合算療養費 | 計算期間(前年8月1日から7月31日までの期間)の末日の翌日 → 8月1日 |
| 移送費 家族移送費 | 移送に要した費用を支払った日の翌日 |
第百九十四条 期間の計算
第百九十四条(期間の計算)
この法律又はこの法律に基づく命令に規定する期間の計算については、民法(明治二十九年法律第八十九号)の期間に関する規定を準用する。
<参考>
民法 第六章 期間の計算
(期間の計算の通則)
第百三十八条 期間の計算方法は、法令若しくは裁判上の命令に特別の定めがある場合又は法律行為に別段の定めがある場合を除き、この章の規定に従う。
(期間の起算)
第百三十九条 時間によって期間を定めたときは、その期間は、即時から起算する。
第百四十条 日、週、月又は年によって期間を定めたときは、期間の初日は、算入しない。ただし、その期間が午前零時から始まるときは、この限りでない。
(期間の満了)
第百四十一条 前条の場合には、期間は、その末日の終了をもって満了する。
第百四十二条 期間の末日が日曜日、国民の祝日に関する法律(昭和二十三年法律第百七十八号)に規定する休日その他の休日に当たるときは、その日に取引をしない慣習がある場合に限り、期間は、その翌日に満了する。
(暦による期間の計算)
第百四十三条 週、月又は年によって期間を定めたときは、その期間は、暦に従って計算する。
2 週、月又は年の初めから期間を起算しないときは、その期間は、最後の週、月又は年においてその起算日に応当する日の前日に満了する。ただし、月又は年によって期間を定めた場合において、最後の月に応当する日がないときは、その月の末日に満了する。
第百九十四条の二~第百九十四条の三 被保険者等記号・番号等の利用制限等
第百九十四条の二(被保険者等記号・番号等の利用制限等)
1 厚生労働大臣、保険者、保険医療機関等、指定訪問看護事業者その他の健康保険事業又は当該事業に関連する事務の遂行のため保険者番号及び被保険者等記号・番号(以下この条において「被保険者等記号・番号等」という。)を利用する者として厚生労働省令で定める者(以下この条において「厚生労働大臣等」という。)は、当該事業又は事務の遂行のため必要がある場合を除き、何人に対しても、その者又はその者以外の者に係る被保険者等記号・番号等を告知することを求めてはならない。
2 厚生労働大臣等以外の者は、健康保険事業又は当該事業に関連する事務の遂行のため被保険者等記号・番号等の利用が特に必要な場合として厚生労働省令で定める場合を除き、何人に対しても、その者又はその者以外の者に係る被保険者等記号・番号等を告知することを求めてはならない。
3 何人も、次に掲げる場合を除き、その者が業として行う行為に関し、その者に対し売買、貸借、雇用その他の契約(以下この項において「契約」という。)の申込みをしようとする者若しくは申込みをする者又はその者と契約の締結をした者に対し、当該者又は当該者以外の者に係る被保険者等記号・番号等を告知することを求めてはならない。
一 厚生労働大臣等が、第一項に規定する場合に、被保険者等記号・番号等を告知することを求めるとき。
二 厚生労働大臣等以外の者が、前項に規定する厚生労働省令で定める場合に、被保険者等記号・番号等を告知することを求めるとき。
4 何人も、次に掲げる場合を除き、業として、被保険者等記号・番号等の記録されたデータベース(その者以外の者に係る被保険者等記号・番号等を含む情報の集合物であって、それらの情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したものをいう。)であって、当該データベースに記録された情報が他に提供されることが予定されているもの(以下この項において「提供データベース」という。)を構成してはならない。
一 厚生労働大臣等が、第一項に規定する場合に、提供データベースを構成するとき。
二 厚生労働大臣等以外の者が、第二項に規定する厚生労働省令で定める場合に、提供データベースを構成するとき。
5 厚生労働大臣は、前二項の規定に違反する行為が行われた場合において、当該行為をした者が更に反復してこれらの規定に違反する行為をするおそれがあると認めるときは、当該行為をした者に対し、当該行為を中止することを勧告し、又は当該行為が中止されることを確保するために必要な措置を講ずることを勧告することができる。
6 厚生労働大臣は、前項の規定による勧告を受けた者がその勧告に従わないときは、その者に対し、期限を定めて、当該勧告に従うべきことを命ずることができる。
第百九十四条の三(報告及び検査)
1 厚生労働大臣は、前条第五項及び第六項の規定による措置に関し必要があると認めるときは、その必要と認められる範囲内において、同条第三項若しくは第四項の規定に違反していると認めるに足りる相当の理由がある者に対し、必要な事項に関し報告を求め、又は当該職員に当該者の事務所若しくは事業所に立ち入って質問させ、若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
2 第七条の三十八第二項の規定は前項の規定による質問又は検査について、同条第三項の規定は前項の規定による権限について、それぞれ準用する。
第百九十五条 印紙税の非課税
第百九十五条(印紙税の非課税)
健康保険に関する書類には、印紙税を課さない。
第百九十六条 戸籍事項の無料証明
第百九十六条(戸籍事項の無料証明)
1 市町村長(特別区の区長を含むものとし、地方自治法第二百五十二条の十九第一項の指定都市にあっては、区長又は総合区長とする。第二百三条において同じ。)は、保険者又は保険給付を受けるべき者に対して、当該市町村(特別区を含む。)の条例で定めるところにより、被保険者又は被保険者であった者の戸籍に関し、無料で証明を行うことができる。
2 前項の規定は、被扶養者に係る保険給付を行う場合においては、被扶養者又は被扶養者であった者の戸籍について準用する。
第百九十七条 報告等
第百九十七条(報告等)
1 保険者(厚生労働大臣が行う第五条第二項及び第百二十三条第二項に規定する業務に関しては、厚生労働大臣。次項において同じ。)は、厚生労働省令で定めるところにより、被保険者を使用する事業主に、第四十八条に規定する事項以外の事項に関し報告をさせ、又は文書を提示させ、その他この法律の施行に必要な事務を行わせることができる。
2 保険者は、厚生労働省令で定めるところにより、被保険者(日雇特例被保険者であった者を含む。)又は保険給付を受けるべき者に、保険者又は事業主に対して、この法律の施行に必要な申出若しくは届出をさせ、又は文書を提出させることができる。
| 根拠 | 届出 | 提出期限 | 提出先 |
| 則2条 | 2以上の事業所に使用される場合における保険者選択届 | 10日以内 | 日本年金機構 又は 健康保険組合 |
| 則37条 | 2以上の事業所勤務の届出 | ||
| 則38条 | 被扶養者(異動)届 | 5日以内 (事業主を経由) |
|
| 則40条 則41条 |
介護保険適用除外等該当・非該当届 | 遅滞なく | |
| 則44条 | 任意継続被保険者の個人番号、氏名又は住所の変更の届出 | 5日以内 | 保険者 |
| 則65条 則73条 |
第三者の行為によろ被害の届出 | 遅滞なく | |
| 則51条 | 資格喪失の際の資格確認書の返納 (任意継続被保険者を除く) |
5日以内 | 事業主 |
| 則36条 | 氏名変更届(任意継続被保険者を除く) | 速やかに | |
| 則36条の2 | 住所変更の申出(任意継続被保険者を除く) |
- 資格確認書を返納する場合、被保険者が任意継続被保険者であるときは、当該被保険者は、5日以内に、これを保険者に直接(事業主を経由しない)返納しなければならない。(則51条)
- 被保険者は、被保険者又はその被扶養者が介護保険第二号被保険者に該当しなくなったときは、遅滞なく、必要事項を記載した届書を事業主を経由して厚生労働大臣又は健康保険組合に届け出なければならない。ただし、被保険者又はその被扶養者が65歳に達したときは、この限りでない。(則40条)
- 被保険者は、介護保険第二号被保険者に該当しない被保険者又はその被扶養者が介護保険第二号被保険者に該当するに至ったときは、遅滞なく、必要事項を記載した届書を事業主を経由して厚生労働大臣又は健康保険組合に届け出なければならない。ただし、被保険者又はその被扶養者が40歳に達したときは、この限りでない。(則41条)
資格確認書、資格情報通知書等(R6.12.2改正)
令和6年12月2日付で従来の保険証が廃止され、マイナ保険証(健康保険証の利用登録をしたマイナンバーカード)に一本化されるため、必要な改正です。
事業所整理記号及び被保険者整理番号の通知(則46条)
厚生労働大臣又は健康保険組合は、被保険者の資格の取得の確認を行ったとき、又は事業所整理記号及び被保険者整理番号を変更したときは、遅滞なく、事業所整理記号及び被保険者整理番号を事業主に通知しなければならない。
資格確認書の交付等(則47条)
資格確認書の交付又は資格確認書の記載事項の電磁的方法による提供を求める被保険者(以下「申請者」という。)は、必要事項を記載した申請書を保険者に提出して、その交付又は提供を申請しなければならない。この場合において、当該申請書の提出は、申請者が任意継続被保険者である場合を除き、事業主を経由して行うものとする。ただし、災害その他やむを得ない事情により、事業主を経由して行うことが困難であると保険者が認めるときは、事業主を経由することを要しない。
保険者は、資格確認書の交付又は電磁的方法による提供の申請があったときは、申請者に対し、資格確認書であって複製等を防止し、若しくは抑止するための措置その他の必要な措置を講じたものを交付し、又は当該事項を電磁的方法により提供しなければならない。この場合において、当該資格確認書又は当該電磁的方法により提供されたものの有効期限は、交付又は提供の日から起算して五年を超えない範囲内において保険者が定めるものとする。
保険者は、申請者(任意継続被保険者を除く。)に資格確認書を交付しようとするときは、これを事業主に送付しなければならない。ただし、保険者が支障がないと認めるときは、これを申請者に送付することができる。資格確認書の送付があったときは、事業主は、遅滞なく、これを申請者に送付しなければならない。
保険者は、(任意継続被保険者に限る。)資格確認書を交付しようとするときは、これを申請者に送付しなければならない。
資格確認書の訂正(則48条)
被保険者(資格確認書の交付を受けているものであって、当該被保険者又はその被扶養者が電子資格確認を受けることができない状況にあるものに限る。)は、被保険者等記号・番号又は当該被保険者若しくはその被扶養者の氏名若しくは性別に変更があったときは、遅滞なく、資格確認書を保険者に提出しなければならない。この場合において、協会に提出するときは事業主及び厚生労働大臣の順に、健康保険組合に提出するときは事業主を経由して行うものとする。
保険者は、資格確認書の提出があったときは、遅滞なく、その事項を訂正し、事業主を経由して被保険者に返付しなければならない。ただし、被保険者が任意継続被保険者である場合を除き、保険者が支障がないと認めるときは、事業主を経由することを要しない。資格確認書の提出及び返付は、被保険者が任意継続被保険者である場合は、事業主及び厚生労働大臣を経由することを要しない。
資格確認書の再交付(則49条)
被保険者は、資格確認書を破り、汚し、又は失ったときは、申請書を保険者に提出して、その再交付を申請することができる。資格確認書を破り、又は汚した場合の申請には、申請書に、その資格確認書を添えなければならない。
保険者は、当該申請を受けたときは、資格確認書を被保険者に再交付しなければならない。
資格確認書の検認又は更新等(則50条)
保険者は、毎年一定の期日を定め、資格確認書の検認若しくは更新又は被扶養者に係る確認をすることができる。
事業主は、検認若しくは更新又は被扶養者に係る確認のため、資格確認書又は被扶養者に係る確認に必要な書類の提出を求められたときは、被保険者(任意継続被保険者を除く。)にその提出を求め、遅滞なく、これを保険者に提出しなければならない。被保険者は、資格確認書又は被扶養者に係る確認に必要な書類の提出を求められたときは、遅滞なく、これを事業主を経由して保険者に提出しなければならない。ただし、保険者が支障がないと認めるときは、事業主を経由することを要しない。
任意継続被保険者は、検認若しくは更新又は被扶養者に係る確認のため、資格確認書又は被扶養者に係る確認に必要な書類の提出を求められたときは、遅滞なく、これを保険者に提出しなければならない。
第百九十八条 立入検査等
第百九十八条(立入検査等)
1 厚生労働大臣は、被保険者の資格、標準報酬、保険料又は保険給付に関して必要があると認めるときは、事業主に対し、文書その他の物件の提出若しくは提示を命じ、又は当該職員をして事業所に立ち入って関係者に質問し、若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。
2 第七条の三十八第二項の規定は前項の規定による質問又は検査について、同条第三項の規定は前項の規定による権限について準用する。
第百九十九条 資料の提供
第百九十九条(資料の提供)
1 厚生労働大臣は、被保険者の資格、標準報酬又は保険料に関し必要があると認めるときは、官公署に対し、法人の事業所の名称、所在地その他必要な資料の提供を求めることができる。
2 厚生労働大臣は、第六十三条第三項第一号又は第八十八条第一項の指定に関し必要があると認めるときは、当該指定に係る開設者若しくは管理者又は申請者の社会保険料の納付状況につき、当該社会保険料を徴収する者に対し、必要な書類の閲覧又は資料の提供を求めることができる。
第百九十九条の二 厚生労働大臣と協会の連携
第百九十九条の二(厚生労働大臣と協会の連携)
厚生労働大臣及び協会は、この法律に基づく協会が管掌する健康保険の事業が、適正かつ円滑に行われるよう、必要な情報交換を行う等、相互の緊密な連携の確保に努めるものとする。
第二百条~第二百二条 特例
第二百条(共済組合に関する特例)
1 国に使用される被保険者、地方公共団体の事務所に使用される被保険者又は法人に使用される被保険者であって共済組合の組合員であるものに対しては、この法律による保険給付は、行わない。
2 共済組合の給付の種類及び程度は、この法律の給付の種類及び程度以上であることを要する。
第二百一条
厚生労働大臣は、共済組合について、必要があると認めるときは、その事業及び財産に関する報告を徴し、又はその運営に関する指示をすることができる。
第二百二条
第二百条第一項の規定により保険給付を受けない者に関しては、保険料を徴収しない。
第二百三条 市町村が処理する事務等
第二百三条(市町村が処理する事務等)
1 日雇特例被保険者の保険の保険者の事務のうち厚生労働大臣が行うものの一部は、政令で定めるところにより、市町村長が行うこととすることができる。
2 協会は、市町村(特別区を含む。)に対し、政令で定めるところにより、日雇特例被保険者の保険の保険者の事務のうち協会が行うものの一部を委託することができる。
第二百四条~第二百五条の四 委任・認可等
第二百四条(機構への厚生労働大臣の権限に係る事務の委任)
1 次に掲げる厚生労働大臣の権限に係る事務(第百八十一条の三第一項の規定により協会が行うこととされたもの、前条第一項の規定により市町村長が行うこととされたもの及び第二百四条の七第一項に規定するものを除く。)は、日本年金機構(以下「機構」という。)に行わせるものとする。ただし、第十八号から第二十号までに掲げる権限は、厚生労働大臣が自ら行うことを妨げない。
一 第三条第一項第八号の規定による承認
二 第三条第二項ただし書(同項第一号及び第二号に係る部分に限る。)の規定による承認
三 第三十一条第一項及び第三十三条第一項の規定による認可(健康保険組合に係る場合を除く。)、第三十四条第一項の規定による承認(健康保険組合に係る場合を除く。)並びに第三十一条第二項及び第三十三条第二項の規定による申請の受理(健康保険組合に係る場合を除く。)
四 第三十九条第一項の規定による確認
五 第四十一条第一項、第四十二条第一項、第四十三条第一項、第四十三条の二第一項及び第四十三条の三第一項の規定による標準報酬月額の決定又は改定(第四十三条の二第一項及び第四十三条の三第一項の規定による申出の受理を含み、第四十四条第一項の規定により算定する額を報酬月額として決定又は改定する場合を含む。)
六 第四十五条第一項の規定による標準賞与額の決定(同条第二項において準用する第四十四条第一項の規定により算定する額を標準賞与額として決定する場合を含む。)
七 第四十八条(第百六十八条第二項において準用する場合を含む。)の規定による届出の受理及び第五十条第一項の規定による通知
八 第四十九条第一項の規定による認可に係る通知(健康保険組合に係る場合を除く。)、同条第三項の規定による届出の受理(健康保険組合に係る場合を除く。)並びに同条第四項及び第五項の規定による公告(健康保険組合に係る場合を除く。)
九 第四十九条第一項の規定による確認又は標準報酬の決定若しくは改定に係る通知、同条第三項(第五十条第二項において準用する場合を含む。)の規定による届出の受理並びに第四十九条第四項及び第五項(第五十条第二項においてこれらの規定を準用する場合を含む。)の規定による公告
十 第五十一条第一項の規定による請求の受理及び同条第二項の規定による請求の却下
十一 第百二十六条第一項の規定による申請の受理、同条第二項の規定による交付及び同条第三項の規定による日雇特例被保険者手帳の受領
十二 第百五十九条第一項及び第百五十九条の三の規定による申出の受理
十三 第百六十六条(第百六十九条第八項において準用する場合を含む。)の規定による申出の受理及び承認
十四 第百七十一条第一項及び第三項の規定による報告の受理
十五 第百八十条第四項の規定による国税滞納処分の例による処分及び同項の規定による市町村に対する処分の請求
十六 第百八十三条の規定により国税徴収の例によるものとされる徴収に係る権限(国税通則法(昭和三十七年法律第六十六号)第三十六条第一項の規定の例による納入の告知、同法第四十二条において準用する民法第四百二十三条第一項の規定の例による納付義務者に属する権利の行使、国税通則法第四十六条の規定の例による納付の猶予その他の厚生労働省令で定める権限並びに次号に掲げる質問及び検査並びに捜索を除く。)
十七 第百八十三条の規定によりその例によるものとされる国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第百四十一条の規定による質問及び検査並びに同法第百四十二条の規定による捜索
十八 第百九十七条第一項の規定による報告、文書の提示その他この法律の施行に必要な事務を行わせること並びに同条第二項の規定による申出及び届出並びに文書の提出をさせること。
十九 第百九十八条第一項の規定による命令並びに質問及び検査(健康保険組合に係る場合を除く。)
二十 第百九十九条第一項の規定による資料の提供の求め
二十一 前各号に掲げるもののほか、厚生労働省令で定める権限
2 機構は、前項第十五号に掲げる国税滞納処分の例による処分及び同項第十七号に掲げる権限(以下「滞納処分等」という。)その他同項各号に掲げる権限のうち厚生労働省令で定める権限に係る事務を効果的に行うため必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣に当該権限の行使に必要な情報を提供するとともに、厚生労働大臣自らその権限を行うよう求めることができる。
3 厚生労働大臣は、前項の規定による求めがあった場合において必要があると認めるとき、又は機構が天災その他の事由により第一項各号に掲げる権限に係る事務の全部若しくは一部を行うことが困難若しくは不適当となったと認めるときは、同項各号に掲げる権限の全部又は一部を自ら行うものとする。
4 厚生年金保険法第百条の四第四項から第七項までの規定は、機構による第一項各号に掲げる権限に係る事務の実施又は厚生労働大臣による同項各号に掲げる権限の行使について準用する。
第二百四条の二(財務大臣への権限の委任)
1 厚生労働大臣は、前条第三項の規定により滞納処分等及び同条第一項第十六号に掲げる権限の全部又は一部を自らが行うこととした場合におけるこれらの権限並びに同号に規定する厚生労働省令で定める権限のうち厚生労働省令で定めるもの(以下この項において「滞納処分等その他の処分」という。)に係る納付義務者が滞納処分等その他の処分の執行を免れる目的でその財産について隠ぺいしているおそれがあることその他の政令で定める事情があるため保険料その他この法律の規定による徴収金(第五十八条、第七十四条第二項及び第百九条第二項(第百四十九条においてこれらの規定を準用する場合を含む。)の規定による徴収金を除く。第二百四条の六第一項において「保険料等」という。)の効果的な徴収を行う上で必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、財務大臣に、当該納付義務者に関する情報その他必要な情報を提供するとともに、当該納付義務者に係る滞納処分等その他の処分の権限の全部又は一部を委任することができる。
2 厚生年金保険法第百条の五第二項から第七項までの規定は、前項の規定による財務大臣への権限の委任について準用する。
第二百四条の三(機構が行う滞納処分等に係る認可等)
1 機構は、滞納処分等を行う場合には、あらかじめ、厚生労働大臣の認可を受けるとともに、次条第一項に規定する滞納処分等実施規程に従い、徴収職員に行わせなければならない。
2 厚生年金保険法第百条の六第二項及び第三項の規定は、前項の規定による機構が行う滞納処分等について準用する。
第二百四条の四(滞納処分等実施規程の認可等)
1 機構は、滞納処分等の実施に関する規程(次項において「滞納処分等実施規程」という。)を定め、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 厚生年金保険法第百条の七第二項及び第三項の規定は、滞納処分等実施規程の認可及び変更について準用する。
第二百四条の五(機構が行う立入検査等に係る認可等)
1 機構は、第二百四条第一項第十九号に掲げる権限に係る事務を行う場合には、あらかじめ、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。
2 前項に規定する場合における第百九十八条第一項の規定の適用については、同項中「、保険料又は保険給付」とあるのは「又は保険料」と、「当該職員」とあるのは「日本年金機構の職員」とする。
第二百四条の六(機構が行う収納)
1 厚生労働大臣は、会計法(昭和二十二年法律第三十五号)第七条第一項の規定にかかわらず、政令で定める場合における保険料等の収納を、政令で定めるところにより、機構に行わせることができる。
2 厚生年金保険法第百条の十一第二項から第六項までの規定は、前項の規定による機構が行う収納について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第二百四条の七(協会への厚生労働大臣の権限に係る事務の委任)
1 第百九十八条第一項の規定による厚生労働大臣の命令並びに質問及び検査の権限(健康保険組合に係る場合を除き、保険給付に関するものに限る。)に係る事務は、協会に行わせるものとする。ただし、当該権限は、厚生労働大臣が自ら行うことを妨げない。
2 前項に定めるもののほか、協会による同項に規定する権限に係る事務の実施に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。
第二百四条の八(協会が行う立入検査等に係る認可等)
1 協会は、前条第一項に規定する権限に係る事務を行う場合には、あらかじめ、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。
2 前項に規定する場合における第百九十八条第一項の規定の適用については、同項中「被保険者の資格、標準報酬、保険料又は保険給付」とあるのは「保険給付」と、「当該職員」とあるのは「協会の職員」とする。
第二百五条(地方厚生局長等への権限の委任)
1 この法律に規定する厚生労働大臣の権限(第二百四条の二第一項及び同条第二項において準用する厚生年金保険法第百条の五第二項に規定する厚生労働大臣の権限を除く。)は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生局長に委任することができる。
2 前項の規定により地方厚生局長に委任された権限は、厚生労働省令で定めるところにより、地方厚生支局長に委任することができる。
第二百五条の二(機構への事務の委託)
1 厚生労働大臣は、機構に、次に掲げる事務(第百八十一条の三第一項の規定により協会が行うこととされたもの及び第二百三条第一項の規定により市町村長が行うこととされたものを除く。)を行わせるものとする。
一 第三条第二項ただし書(同項第三号に係る部分に限る。)の規定による承認に係る事務(当該承認を除く。)
二 第四十六条第一項及び第百二十五条第二項(第百六十八条第二項において準用する場合を含む。)の規定による価額の決定に係る事務(当該決定を除く。)
三 第五十一条の二の規定による情報の提供に係る事務(当該情報の提供を除く。)
四 第百八条第六項の規定による資料の提供に係る事務(当該資料の提供を除く。)
五 第百五十五条第一項、第百五十八条、第百五十九条、第百五十九条の三及び第百七十二条の規定による保険料の徴収に係る事務(第二百四条第一項第十二号、第十三号及び第十五号から第十七号までに掲げる権限を行使する事務並びに第二百四条の六第一項の規定により機構が行う収納、第百八十条第一項の規定による督促その他の厚生労働省令で定める権限を行使する事務並びに次号、第七号、第九号及び第十一号に掲げる事務を除く。)
六 第百六十四条第二項及び第三項(第百六十九条第八項においてこれらの規定を準用する場合を含む。)の規定による納付に係る事務(納期を繰り上げて納入の告知又は納付をしたものとみなす決定及びその旨の通知を除く。)
七 第百七十条第一項の規定による保険料額の決定及び告知に係る事務(当該保険料額の決定及び告知を除く。)並びに同条第二項の規定による追徴金の徴収に係る事務(第二百四条第一項第十五号から第十七号までに掲げる権限を行使する事務及び第二百四条の六第一項の規定により機構が行う収納、第百八十条第一項の規定による督促その他の厚生労働省令で定める権限を行使する事務並びに第九号及び第十一号に掲げる事務を除く。)
八 第百七十三条第一項の規定による拠出金の徴収に係る事務(第二百四条第一項第十五号から第十七号までに掲げる権限を行使する事務及び第二百四条の六第一項の規定により機構が行う収納、第百八十条第一項の規定による督促その他の厚生労働省令で定める権限を行使する事務並びに次号及び第十一号に掲げる事務を除く。)
九 第百八十条第一項及び第二項の規定による督促に係る事務(当該督促及び督促状を発すること(督促状の発送に係る事務を除く。)を除く。)
十 第百八十一条第一項及び第四項の規定による延滞金の徴収に係る事務(第二百四条第一項第十五号から第十七号までに掲げる権限を行使する事務及び第二百四条の六第一項の規定により機構が行う収納、第百八十条第一項の規定による督促その他の厚生労働省令で定める権限を行使する事務並びに前号及び次号に掲げる事務を除く。)
十一 第二百四条第一項第十六号に規定する厚生労働省令で定める権限に係る事務(当該権限を行使する事務を除く。)
十二 介護保険法第六十八条第五項その他の厚生労働省令で定める法律の規定による求めに応じたこの法律の実施に関し厚生労働大臣が保有する情報の提供に係る事務(当該情報の提供及び厚生労働省令で定める事務を除く。)
十三 前各号に掲げるもののほか、厚生労働省令で定める事務
2 厚生年金保険法第百条の十第二項及び第三項の規定は、前項の規定による機構への事務の委託について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第二百五条の三(情報の提供等)
1 機構は、厚生労働大臣に対し、厚生労働省令で定めるところにより、被保険者の資格に関する事項、標準報酬に関する事項その他厚生労働大臣の権限の行使に関して必要な情報の提供を行うものとする。
2 厚生労働大臣及び機構は、この法律に基づく協会が管掌する健康保険の事業が、適正かつ円滑に行われるよう、必要な情報交換を行うことその他相互の密接な連携の確保に努めるものとする。
第二百五条の四(基金等への事務の委託)
1 保険者は、第七十六条第五項(第八十五条第九項、第八十五条の二第五項、第八十六条第四項、第百十条第七項及び第百四十九条において準用する場合を含む。第一号において同じ。)及び第八十八条第十一項(第百十一条第三項及び第百四十九条において準用する場合を含む。同号において同じ。)に規定する事務のほか、次に掲げる事務を基金又は国保連合会に委託することができる。
一 第四章の規定による保険給付及び第五章第三節の規定による日雇特例被保険者に係る保険給付のうち厚生労働省令で定めるものの支給に関する事務(第七十六条第五項及び第八十八条第十一項に規定する事務を除く。)
二 第四章の規定による保険給付及び第五章第三節の規定による日雇特例被保険者に係る保険給付の支給、第六章の規定による保健事業及び福祉事業の実施、第百五十五条の規定による保険料の徴収その他の厚生労働省令で定める事務に係る被保険者若しくは被保険者であった者又はこれらの被扶養者(次号において「被保険者等」という。)に係る情報の収集又は整理に関する事務
三 第四章の規定による保険給付及び第五章第三節の規定による日雇特例被保険者に係る保険給付の支給、第六章の規定による保健事業及び福祉事業の実施、第百五十五条の規定による保険料の徴収その他の厚生労働省令で定める事務に係る被保険者等に係る情報の利用又は提供に関する事務
2 保険者は、前項の規定により同項第二号又は第三号に掲げる事務を委託する場合は、他の社会保険診療報酬支払基金法第一条に規定する保険者と共同して委託するものとする。
機構への厚生労働大臣の権限に係る事務の委任
次に掲げる(1)~(7)の厚生労働大臣の権限に係る事務は、日本年金機構に行わせるものとする。
ただし、第百九十七条(報告等)、第百九十八条(立入検査等)及び第百九十九条(資料の提供)に係る権限は、厚生労働大臣が自ら行うことを妨げない。
(1)被保険者の資格取得及び喪失の確認に係る事務
(2)任意適用事業所の適用認可及び適用取消の認可(健康保険組合に係る場合を除く)、2以上の事業所を1の適用事業所とする承認及び申請の受理(健康保険組合に係る場合を除く)に係る事務
(3)定時決定、被保険者の資格を取得した際の決定、改定、育児休業等を終了した際の改定及び産前産後休業を終了した際の改定による標準報酬月額の決定又は改定に係る事務
(4)標準賞与額の決定に係る事務
(5)事業主の届出の受理及び通知に係る事務
(6)育児休業等をしている被保険者の申出及び産前産後休業をしている被保険者の申出の受理に係る事務
(7)国税滞納処分の例による処分に関する事務 他
基金等への事務の委託
保険者は、第76条第5項及び第88条第11項に規定する事務のほか、次に掲げる(1)~(3)の事務を社会保険診療報酬支払基金又は国民健康保険団体連合会に委託することができる。
(1)保険給付のうち厚生労働省令で定めるものの支給に関する事務
(2)保険給付保険給付の支給、保健事業及び福祉事業の実施、保険料の徴収その他の厚生労働省令で定める事務に係る被保険者若しくは被保険者であった者又はこれらの被扶養者(被保険者等という)に係る情報の収集又は整理に関する事務
(3)保険給付の支給、保健事業及び福祉事業の実施、保険料の徴収その他の厚生労働省令で定める事務に係る被保険者等に係る情報の利用又は提供に関する事務
保険者は、(2)又は(3)に掲げる事務を委託する場合は、他の社会保険診療報酬支払基金法第一条に規定する保険者(全国健康保険協会若しくは健康保険組合、都道府県及び市町村若しくは国民健康保険組合、後期高齢者医療広域連合、法律で組織された共済組合又は日本私立学校振興・共済事業団)と共同して委託するものとする。
第二百五条の五 関係者の連携及び協力
第二百五条の五(関係者の連携及び協力)
国、協会及び健康保険組合並びに保険医療機関等その他の関係者は、電子資格確認の仕組みの導入その他手続における情報通信の技術の利用の推進により、医療保険各法等(高齢者の医療の確保に関する法律第七条第一項に規定する医療保険各法及び高齢者の医療の確保に関する法律をいう。)の規定により行われる事務が円滑に実施されるよう、相互に連携を図りながら協力するものとする。
第二百六条 経過措置
第二百六条(経過措置)
この法律に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
第二百七条 実施規定
第二百七条(実施規定)
この法律に特別の規定があるものを除くほか、この法律の実施のための手続その他その執行について必要な細則は、厚生労働省令で定める。

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