本章では、国民年金から支給される年金や給付金について規定されています。また、どのような条件で給付が行われるかや、給付の種類、給付額の計算方法などを定めています。
第一節 通則
第十五条 給付の種類
第十五条(給付の種類)
この法律による給付(以下単に「給付」という。)は、次のとおりとする。
一 老齢基礎年金
二 障害基礎年金
三 遺族基礎年金
四 付加年金、寡婦年金及び死亡一時金
注記
国民年金法附則上の給付として次の(1)(2)が規定されている。
(1)特別一時金(昭60法附則94条)
(2)脱退一時金(法附則9条の3の2)
第十六条 裁定
第十六条(裁定)
給付を受ける権利は、その権利を有する者(以下「受給権者」という。)の請求に基いて、厚生労働大臣が裁定する。
第十六条の二 調整期間
第十六条の二(調整期間)
1 政府は、第四条の三第一項の規定により財政の現況及び見通しを作成するに当たり、国民年金事業の財政が、財政均衡期間の終了時に給付の支給に支障が生じないようにするために必要な積立金(年金特別会計の国民年金勘定の積立金をいう。第五章において同じ。)を保有しつつ当該財政均衡期間にわたつてその均衡を保つことができないと見込まれる場合には、年金たる給付(付加年金を除く。)の額(以下この項において「給付額」という。)を調整するものとし、政令で、給付額を調整する期間(以下「調整期間」という。)の開始年度を定めるものとする。
2 財政の現況及び見通しにおいて、前項の調整を行う必要がなくなつたと認められるときは、政令で、調整期間の終了年度を定めるものとする。
3 政府は、調整期間において財政の現況及び見通しを作成するときは、調整期間の終了年度の見通しについても作成し、併せて、これを公表しなければならない。
第十七条 端数処理
第十七条(端数処理)
1 年金たる給付(以下「年金給付」という。)を受ける権利を裁定する場合又は年金給付の額を改定する場合において、年金給付の額に五十銭未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、五十銭以上一円未満の端数が生じたときは、これを一円に切り上げるものとする。
2 前項に規定するもののほか、年金給付の額を計算する場合において生じる一円未満の端数の処理については、政令で定める。
注記
一円未満の端数の処理:年金給付の額及び年金たる給付の額を計算する過程において、50銭未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、50銭以上1円未満の端数が生じたときは、これを1円に切り上げる。(令4条の3)
第十八条~第十八条の二 年金の支給期間及び支払期月等
第十八条(年金の支給期間及び支払期月)
1 年金給付の支給は、これを支給すべき事由が生じた日の属する月の翌月から始め、権利が消滅した日の属する月で終るものとする。
2 年金給付は、その支給を停止すべき事由が生じたときは、その事由が生じた日の属する月の翌月からその事由が消滅した日の属する月までの分の支給を停止する。ただし、これらの日が同じ月に属する場合は、支給を停止しない。
3 年金給付は、毎年二月、四月、六月、八月、十月及び十二月の六期に、それぞれの前月までの分を支払う。ただし、前支払期月に支払うべきであつた年金又は権利が消滅した場合若しくは年金の支給を停止した場合におけるその期の年金は、その支払期月でない月であつても、支払うものとする。
第十八条の二(二月期支払の年金の加算)
1 前条第三項の規定による支払額に一円未満の端数が生じたときは、これを切り捨てるものとする。
2 毎年三月から翌年二月までの間において前項の規定により切り捨てた金額の合計額(一円未満の端数が生じたときは、これを切り捨てた額)については、これを当該二月の支払期月の年金額に加算するものとする。
支給期間
年金給付の支給は、これを支給すべき事由が生じた日の属する月の翌月から始め、権利が消滅した日の属する月で終るものとする。
支給停止
年金給付は、その支給を停止すべき事由が生じたときは、その事由が生じた日の属する月の翌月からその事由が消滅した日の属する月までの分の支給を停止する。
ただし、これらの日が同じ月に属する場合は、支給を停止しない。
支払期月
年金給付は、毎年2月、4月、6月、8月、10月及び12月の6期に、それぞれの前月までの分を支払う。
ただし、前支払期月に支払うべきであった年金又は権利が消滅した場合若しくは年金の支給を停止した場合におけるその期の年金は、その支払期月でない月であっても、支払うものとする。
2月期支払の年金の加算
支払期月の支払額に1円未満の端数が生じたときは、これを切り捨てるものとする。
毎年3月から翌年2月までの間における当該切り捨てた金額の合計額(1円未満の端数が生じたときは、これを切り捨てた額)については、これを当該2月の支払期月の年金額に加算するものとする。
第十八条の三~第十八条の四 死亡の推定等
第十八条の三(死亡の推定)
船舶が沈没し、転覆し、滅失し、若しくは行方不明となつた際現にその船舶に乗つていた者若しくは船舶に乗つていてその船舶の航行中に行方不明となつた者の生死が三箇月間分らない場合又はこれらの者の死亡が三箇月以内に明らかとなり、かつ、その死亡の時期が分らない場合には、死亡を支給事由とする給付の支給に関する規定の適用については、その船舶が沈没し、転覆し、滅失し、若しくは行方不明となつた日又はその者が行方不明となつた日に、その者は、死亡したものと推定する。航空機が墜落し、滅失し、若しくは行方不明となつた際現にその航空機に乗つていた者若しくは航空機に乗つていてその航空機の航行中に行方不明となつた者の生死が三箇月間分らない場合又はこれらの者の死亡が三箇月以内に明らかとなり、かつ、その死亡の時期が分らない場合にも、同様とする。
第十八条の四(失踪宣告の場合の取扱い)
失踪の宣告を受けたことにより死亡したとみなされた者に係る死亡を支給事由とする給付の支給に関する規定の適用については、第三十七条、第三十七条の二、第四十九条第一項、第五十二条の二第一項及び第五十二条の三第一項中「死亡日」とあるのは「行方不明となつた日」とし、「死亡の当時」とあるのは「行方不明となつた当時」とする。ただし、受給権者又は給付の支給の要件となり、若しくはその額の加算の対象となる者の身分関係、年齢及び障害の状態に係るこれらの規定の適用については、この限りでない。
死亡の推定
船舶が沈没し、転覆し、滅失し、若しくは行方不明となった際現にその船舶に乗っていた者若しくは船舶に乗っていてその船舶の航行中に行方不明となった者の生死が3箇月間分らない場合又はこれらの者の死亡が3箇月以内に明らかとなり、かつ、その死亡の時期が分らない場合には、その船舶が沈没し、転覆し、滅失し、若しくは行方不明となった日又はその者が行方不明となった日に、その者は、死亡したものと推定する。
航空機が墜落し、滅失し、若しくは行方不明となった際現にその航空機に乗っていた者若しくは航空機に乗っていてその航空機の航行中に行方不明となった者の生死が3箇月間分らない場合又はこれらの者の死亡が3箇月以内に明らかとなり、かつ、その死亡の時期が分らない場合にも、同様とする。
失踪宣告の場合の取扱い
民法による失踪の宣告を受けた者は、行方不明となった日から7年を経過した日に、死亡したものとみなす。
<参考(民法)>
(失踪の宣告)
第三十条 不在者の生死が七年間明らかでないときは、家庭裁判所は、利害関係人の請求により、失踪の宣告をすることができる。
2 戦地に臨んだ者、沈没した船舶の中に在った者その他死亡の原因となるべき危難に遭遇した者の生死が、それぞれ、戦争が止やんだ後、船舶が沈没した後又はその他の危難が去った後一年間明らかでないときも、前項と同様とする。
(失踪の宣告の効力)
第三十一条 前条第一項の規定により失踪の宣告を受けた者は同項の期間が満了した時に、同条第二項の規定により失踪の宣告を受けた者はその危難が去った時に、死亡したものとみなす。
第十九条 未支給年金
第十九条(未支給年金)
1 年金給付の受給権者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき年金給付でまだその者に支給しなかつたものがあるときは、その者の配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹又はこれらの者以外の三親等内の親族であつて、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたものは、自己の名で、その未支給の年金の支給を請求することができる。
2 前項の場合において、死亡した者が遺族基礎年金の受給権者であつたときは、その者の死亡の当時当該遺族基礎年金の支給の要件となり、又はその額の加算の対象となつていた被保険者又は被保険者であつた者の子は、同項に規定する子とみなす。
3 第一項の場合において、死亡した受給権者が死亡前にその年金を請求していなかつたときは、同項に規定する者は、自己の名で、その年金を請求することができる。
4 未支給の年金を受けるべき者の順位は、政令で定める。
5 未支給の年金を受けるべき同順位者が二人以上あるときは、その一人のした請求は、全員のためその全額につきしたものとみなし、その一人に対してした支給は、全員に対してしたものとみなす。
未支給の年金を受けるべき者の順位
未支給の年金を受けるべき者の順位は、死亡した者の(1)~(7)の順序である。(令4条の3の2)
(1)配偶者
(2)子
(3)父母
(4)孫
(5)祖父母
(6)兄弟姉妹
(7)(1)~(6)以外の3親等内の親族
未支給年金の請求(則25条)
未支給年金の請求は、老齢基礎年金の受給権者が同時に老齢厚生年金の受給権を有していた場合であって未支給年金の請求を行う者が当該受給権者の死亡について厚生年金保険法第37条第1項の請求を行うことができる者であるときは、当該請求に併せて行わなければならない。
第二十条~第二十条の二 併給の調整等
第二十条(併給の調整)
1 遺族基礎年金又は寡婦年金は、その受給権者が他の年金給付(付加年金を除く。)又は厚生年金保険法による年金たる保険給付(当該年金給付と同一の支給事由に基づいて支給されるものを除く。以下この条において同じ。)を受けることができるときは、その間、その支給を停止する。老齢基礎年金の受給権者が他の年金給付(付加年金を除く。)又は同法による年金たる保険給付(遺族厚生年金を除く。)を受けることができる場合における当該老齢基礎年金及び障害基礎年金の受給権者が他の年金給付(付加年金を除く。)を受けることができる場合における当該障害基礎年金についても、同様とする。
2 前項の規定によりその支給を停止するものとされた年金給付の受給権者は、同項の規定にかかわらず、その支給の停止の解除を申請することができる。ただし、その者に係る同項に規定する他の年金給付又は厚生年金保険法による年金たる保険給付について、この項の本文若しくは次項又は他の法令の規定でこれらに相当するものとして政令で定めるものによりその支給の停止が解除されているときは、この限りでない。
3 第一項の規定によりその支給を停止するものとされた年金給付について、その支給を停止すべき事由が生じた日の属する月分の支給が行われる場合は、その事由が生じたときにおいて、当該年金給付に係る前項の申請があつたものとみなす。
4 第二項の申請(前項の規定により第二項の申請があつたものとみなされた場合における当該申請を含む。)は、いつでも、将来に向かつて撤回することができる。
第二十条の二(受給権者の申出による支給停止)
1 年金給付(この法律の他の規定又は他の法令の規定によりその全額につき支給を停止されている年金給付を除く。)は、その受給権者の申出により、その全額の支給を停止する。ただし、この法律の他の規定又は他の法令の規定によりその額の一部につき支給を停止されているときは、停止されていない部分の額の支給を停止する。
2 前項ただし書のその額の一部につき支給を停止されている年金給付について、この法律の他の規定又は他の法令の規定による支給停止が解除されたときは、前項本文の年金給付の全額の支給を停止する。
3 第一項の申出は、いつでも、将来に向かつて撤回することができる。
4 第一項又は第二項の規定により支給を停止されている年金給付は、政令で定める法令の規定の適用については、その支給を停止されていないものとみなす。
5 第一項の規定による支給停止の方法その他前各項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
併給可能な年金給付
同一の支給事由に基づいて支給されるもの
(1)老齢基礎年金(付加年金) + 老齢厚生年金
(2)障害基礎年金 + 障害厚生年金
(3)遺族基礎年金 + 遺族厚生年金
異なる支給事由に基づいて支給されるもの(令9条の2の4)
65歳に達しているものに限り併給可能である。
(1)老齢基礎年金(付加年金) + 遺族厚生年金
(2)障害基礎年金 + 老齢厚生年金
(3)障害基礎年金 + 遺族厚生年金
併給できない年金給付
年金給付は、その受給権者が他の年金給付又は厚生年金保険法による年金たる保険給付を受けることができるときは、その間、その支給を停止する。ただし、上記、併給可能な場合を除く。
2つ以上の年金の受給権が発生した場合、原則、すべての年金が支給停止され、受給権者が選択する年金の支給の停止解除を申請することにより、1つの年金給付を受ける。当該支給停止解除は、いつでも、将来に向かって撤回することができる。
受給権者の申出による支給停止
年金給付(国民年金法の他の規定又は他の法令の規定によりその全額につき支給を停止されている年金給付を除く)は、その受給権者の申出により、その全額の支給を停止する。
ただし、国民年金法の他の規定又は他の法令の規定によりその額の一部につき支給を停止されているときは、停止されていない部分の額の支給を停止する。その額の一部につき支給を停止されている年金給付について、国民年金法の他の規定又は他の法令の規定による支給停止が解除されたときは、前項本文の年金給付の全額の支給を停止する。
年金の支給停止の申出は、いつでも、将来に向かって撤回することができる。
第二十一条~第二十一条の二 年金の支払の調整等
第二十一条(年金の支払の調整)
1 乙年金の受給権者が甲年金の受給権を取得したため乙年金の受給権が消滅し、又は同一人に対して乙年金の支給を停止して甲年金を支給すべき場合において、乙年金の受給権が消滅し、又は乙年金の支給を停止すべき事由が生じた日の属する月の翌月以降の分として、乙年金の支払が行われたときは、その支払われた乙年金は、甲年金の内払とみなす。
2 年金の支給を停止すべき事由が生じたにもかかわらず、その停止すべき期間の分として年金が支払われたときは、その支払われた年金は、その後に支払うべき年金の内払とみなすことができる。障害基礎年金又は遺族基礎年金を減額して改定すべき事由が生じたにもかかわらず、その事由が生じた日の属する月の翌月以降の分として減額しない額の障害基礎年金又は遺族基礎年金が支払われた場合における当該障害基礎年金又は遺族基礎年金の当該減額すべきであつた部分についても、同様とする。
3 同一人に対して厚生年金保険法による年金たる保険給付(厚生労働大臣が支給するものに限る。以下この項において同じ。)の支給を停止して年金給付を支給すべき場合において、年金給付を支給すべき事由が生じた日の属する月の翌月以降の分として同法による年金たる保険給付の支払が行われたときは、その支払われた同法による年金たる保険給付は、年金給付の内払とみなすことができる。
第二十一条の二(過誤払による返還金債権への充当)
年金給付の受給権者が死亡したためその受給権が消滅したにもかかわらず、その死亡の日の属する月の翌月以降の分として当該年金給付の過誤払が行われた場合において、当該過誤払による返還金に係る債権(以下この条において「返還金債権」という。)に係る債務の弁済をすべき者に支払うべき年金給付があるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該年金給付の支払金の金額を当該過誤払による返還金債権の金額に充当することができる。
国民年金間の調整
乙年金の受給権者が甲年金の受給権を取得したため乙年金の受給権が消滅し、又は同一人に対して乙年金の支給を停止して甲年金を支給すべき場合において、乙年金の受給権が消滅し、又は乙年金の支給を停止すべき事由が生じた日の属する月の翌月以降の分として、乙年金の支払が行われたときは、その支払われた乙年金は、甲年金の内払とみなす。
同一年金での調整
年金の支給を停止すべき事由が生じたにもかかわらず、その停止すべき期間の分として年金が支払われたときは、その支払われた年金は、その後に支払うべき年金の内払とみなすことができる。
障害基礎年金又は遺族基礎年金を減額して改定すべき事由が生じたにもかかわらず、その事由が生じた日の属する月の翌月以降の分として減額しない額の障害基礎年金又は遺族基礎年金が支払われた場合における当該障害基礎年金又は遺族基礎年金の当該減額すべきであつた部分についても、同様とする。
厚生年金保険法による年金たる保険給付との調整
同一人に対して厚生年金保険法による年金たる保険給付(厚生労働大臣が支給するものに限る。以下同じ。)の支給を停止して年金給付を支給すべき場合において、年金給付を支給すべき事由が生じた日の属する月の翌月以降の分として同法による年金たる保険給付の支払が行われたときは、その支払われた同法による年金たる保険給付は、年金給付の内払とみなすことができる。
過誤払による返還金債権への充当
過誤払による返還金債権への充当は、次の(1)(2)に掲げる場合に行うことができる。(則86条の2)
(1)年金たる給付の受給権者の死亡を支給事由とする遺族基礎年金の受給権者が、当該年金たる給付の受給権者の死亡に伴う当該年金たる給付の支払金の金額の過誤払による返還金債権に係る債務の弁済をすべき者であるとき。
(2)遺族基礎年金の受給権者が同一の支給事由に基づく他の遺族基礎年金の受給権者の死亡に伴う当該遺族基礎年金の支払金の金額の過誤払による返還金債権に係る債務の弁済をすべき者であるとき。
第二十二条~第二十三条 損害賠償請求権等
第二十二条(損害賠償請求権)
1 政府は、障害若しくは死亡又はこれらの直接の原因となつた事故が第三者の行為によつて生じた場合において、給付をしたときは、その給付の価額の限度で、受給権者が第三者に対して有する損害賠償の請求権を取得する。
2 前項の場合において、受給権者が第三者から同一の事由について損害賠償を受けたときは、政府は、その価額の限度で、給付を行う責を免かれる。
第二十三条(不正利得の徴収)
偽りその他不正の手段により給付を受けた者があるときは、厚生労働大臣は、受給額に相当する金額の全部又は一部をその者から徴収することができる。
第二十四条 受給権の保護等
第二十四条(受給権の保護)
給付を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押えることができない。ただし、老齢基礎年金又は付加年金を受ける権利を国税滞納処分(その例による処分を含む。)により差し押える場合は、この限りでない。
第二十五条(公課の禁止)
租税その他の公課は、給付として支給を受けた金銭を標準として、課することができない。ただし、老齢基礎年金及び付加年金については、この限りでない。
受給権の保護
給付を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押えることができない。
ただし、老齢基礎年金又は付加年金を受ける権利を国税滞納処分により差し押える場合は、この限りでない。
公課の禁止
租税その他の公課は、給付として支給を受けた金銭を標準として、課することができない。
ただし、老齢基礎年金及び付加年金については、この限りでない。
第二節 老齢基礎年金
昭和61年4月1日において60歳以上の者に係る国民年金の年金たる給付の特例(昭60法附則31条)
大正15年4月1日以前に生まれた者又は大正15年4月2日以後に生まれた者であって昭和61年4月1日の前日において旧厚生年金保険法による老齢年金、旧船員保険法による老齢年金又は共済組合が支給する退職年金(同日においてその受給権者が55歳に達しているものに限る)若しくは減額退職年金(同日においてその受給権者が55歳に達しているものに限る)の受給権を有していたもの(寡婦年金にあっては、死亡したこれらの者の妻)については、現行の国民年金法の規定を適用せず、旧国民年金法を適用する。
第二十六条 支給要件
第二十六条(支給要件)
老齢基礎年金は、保険料納付済期間又は保険料免除期間(第九十条の三第一項の規定により納付することを要しないものとされた保険料に係るものを除く。)を有する者が六十五歳に達したときに、その者に支給する。ただし、その者の保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が十年に満たないときは、この限りでない。
支給要件
老齢基礎年金は、次の(1)~(3)を満たしたときに支給される。
(1)保険料納付済期間又は保険料免除期間(学生納付特例制度又は保険料納付猶予制度の規定により納付することを要しないものとされた保険料に係るものを除く)を有する者
(2)65歳に達したとき
(3)受給資格期間を満たしている
- 受給資格期間とは、次の(1)(2)のいずれかに該当する期間をいう
(1)保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が10年以上あること。
(2)保険料納付済期間、保険料免除期間及び合算対象期間を合算した期間が10年以上あること(法附則9条)
保険料納付済期間(法5条、昭60法附則8条)
「保険料納付済期間」とは、次の(1)~(5)を合算した期間をいう。
(1)第1号被保険者としての被保険者期間のうち保険料を納付した期間及び産前産後の保険料免除規定により納付することを要しないものとされた保険料に係る期間
(2)第2号被保険者としての被保険者期間のうち、20歳以上60歳未満の期間
(3)第3号被保険者としての被保険者期間
(4)昭和61年4月1日前の旧国民年金法の被保険者期間のうち、保険料納付済期間であった期間(任意加入被保険者期間を含む)
(5)昭和36年4月1日から昭和61年3月31日までの第1号厚生年金被保険者期間、第2号厚生年金被保険者期間、第3号厚生年金被保険者期間及び第4号厚生年金被保険者期間のうち20歳以上60歳未満の期間
第2号被保険者としての国民年金の被保険者期間に係る保険料納付済期間を有する者の20歳に達した日の属する月前の期間及び60歳に達した日の属する月以後の期間に係る当該保険料納付済期間は、老齢基礎年金の規定の適用については、保険料納付済期間に算入せず、合算対象期間に算入する。
ただし、障害基礎年金並びに遺族基礎年金の規定の適用については、保険料納付済期間である国民年金の被保険者期間とみなす。
保険料免除期間(法5条、昭60法附則8条)
「保険料免除期間」とは、次の(1)~(3)を合算した期間をいう。
(1)第1号被保険者としての被保険者期間であって法定免除、申請免除、学生納付特例制度又は保険料納付猶予制度の規定により納付することを要しないものとされた期間
(2)第1号被保険者としての被保険者期間であって保険料4分の3免除、保険料半額免除、保険料4分の1免除の規定により保険料の一部につき納付することを要しないものとされた期間
(3)昭和61年4月1日前の旧国民年金法の被保険者期間のうち、保険料免除期間であった期間
合算対象期間(昭60法附則8条、平元法附則4条、平24法附則13条他)
「合算対象期間」とは、受給資格期間としてみなすことができる期間には含めるが、老齢基礎年金の年金額の算定には含めない期間をいう。
昭和61年4月1日以後の期間
(1)任意加入により国民年金の被保険者となることができた者が、任意加入の申出を行わなかったため、国民年金の被保険者とならなかった20歳以上60歳未満の期間
- 学生であった期間(20歳以上60歳未満の期間に限る)のうち、平成3年3月31日までの期間
(2)任意加入により国民年金の被保険者となった者が、保険料を納付しなかった、20歳以上60歳未満の期間
(3)第2号被保険者としての被保険者期間のうち、20歳未満及び60歳以後の期間(昭60法附則8条)
(4)厚生労働大臣の任意脱退の承認に基づき国民年金の被保険者とされなかった期間(平24法附則13条)
(5)昭和36年5月1日以後、日本の国籍を取得した者(20歳に達した日の翌日から65歳に達した日の前日までの間に日本の国籍を取得した者に限る)が、日本国内に住所を有していなかった期間のうち、日本国籍を取得した日の前日までの期間(20歳以上60歳未満の期間に限る)
昭和36年4月1日以後昭和61年4月1日以前の期間
(1)任意加入により国民年金の被保険者となることができた者が、任意加入の申出を行わなかったため、国民年金の被保険者とならなかった期間
- 学生であった期間(20歳以上60歳未満の期間に限る)
- 国会議員であった期間(60歳未満の期間に限る)のうち、昭和55年4月1日から昭和61年3月31日までの任意加入しなかった期間
- 地方議会議員であった期間(60歳未満の期間に限る)のうち、昭和37年12月1日から昭和61年3月31日までの任意加入しなかった期間
- 厚生年金保険、船員保険及び共済組合の加入者の被扶養配偶者であった期間(20歳以上60歳未満の期間に限る)のうち、国民年金に任意加入しなかった期間
(2)任意加入により国民年金の被保険者となった者が、保険料を納付しなかった期間
(3)厚生労働大臣の任意脱退の承認に基づき国民年金の被保険者とされなかった期間(平24法附則13条)
(4)厚生年金保険又は船員保険の被保険者であった期間のうち(a)(b)に該当する期間
(a)20歳未満及び60歳以後の期間
(b)脱退手当金の計算の基礎となった期間に係る厚生年金保険又は船員保険の被保険者であった期間のうち、昭和36年4月1日以後の期間(脱退手当金の支給を受けた者が、昭和61年4月1日から65歳に達する日の前日までの間に保険料納付済期間又は保険料免除期間を有するに至った場合に限る)
(5)共済組合の被保険者であった期間のうち(a)~(c)に該当する期間
(a)20歳未満及び60歳以後の期間
(b)退職年金又は減額退職年金の年金額の計算の基礎となった期間(昭和61年3月31日において受給権を有し、昭和61年4月1日においてその受給権者が55歳に達していない者(昭和6年4月2日以後生まれ)に限る。)
(c)退職一時金であって政令で定めるものの計算の基礎となった期間
(6)国会議員であった期間(60歳未満の期間に限る)のうち、昭和36年4月1日から昭和55年3月31日までの期間(昭和55年4月1日から昭和61年3月31日までは任意加入しなかった期間)
(7)日本国内に住所を有さず、かつ、日本国籍を有していた期間(20歳以上60歳未満の期間に限る)
(8)昭和36年5月1日以後、日本の国籍を取得した者(20歳に達した日の翌日から65歳に達した日の前日までの間に日本の国籍を取得した者に限る)が、日本国内に住所を有していた期間であって、日本国籍を有しないことにより国民年金の被保険者とならなかった昭和36年4月1日から昭和56年12月31日までの期間(20歳以上60歳未満の期間に限る)
(9)昭和36年5月1日以後、日本の国籍を取得した者(20歳に達した日の翌日から65歳に達した日の前日までの間に日本の国籍を取得した者に限る)が、日本国内に住所を有していなかった期間のうち、日本国籍を取得した日の前日までの期間(20歳以上60歳未満の期間に限る)
昭和36年4月1日前の期間
(1)厚生年金保険及び船員保険の被保険者期間(昭和36年4月1日以降に公的年金加入期間がある者で、通算対象期間に限る)
(2)共済組合の組合員期間(昭和36年4月1日以降に引き続いて加入している者で、通算対象期間に限る)
(3)昭和36年4月1日から昭和61年3月31日までの間に通算対象期間を有しない者が、昭和61年4月1日以後に保険料納付済期間又は保険料免除期間を有するに至った場合におけるその者の第1号厚生年金被保険者期間のうち、昭和36年4月1日前の期間
- 「通算対象期間」とは、旧国民年金法(昭和36年4月1日~昭和61年3月31日)において、国民年金、厚生年金保険、共済組合等のそれぞれの加入期間だけでは受給資格期間を満たせない者であっても、各公的年金制度の加入期間を通算して一定以上あるときは「通算老齢(退職)年金」が受けられる通算年金制度があった。この場合の通算できる公的年金制度の加入期間のことをいう。
第二十七条 年金額
第二十七条(年金額)
老齢基礎年金の額は、七十八万九百円に改定率(次条第一項の規定により設定し、同条(第一項を除く。)から第二十七条の五までの規定により改定した率をいう。以下同じ。)を乗じて得た額(その額に五十円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、五十円以上百円未満の端数が生じたときは、これを百円に切り上げるものとする。)とする。ただし、保険料納付済期間の月数が四百八十に満たない者に支給する場合は、当該額に、次の各号に掲げる月数を合算した月数(四百八十を限度とする。)を四百八十で除して得た数を乗じて得た額とする。
一 保険料納付済期間の月数
二 保険料四分の一免除期間の月数(四百八十から保険料納付済期間の月数を控除して得た月数を限度とする。)の八分の七に相当する月数
三 保険料四分の一免除期間の月数から前号に規定する保険料四分の一免除期間の月数を控除して得た月数の八分の三に相当する月数
四 保険料半額免除期間の月数(四百八十から保険料納付済期間の月数及び保険料四分の一免除期間の月数を合算した月数を控除して得た月数を限度とする。)の四分の三に相当する月数
五 保険料半額免除期間の月数から前号に規定する保険料半額免除期間の月数を控除して得た月数の四分の一に相当する月数
六 保険料四分の三免除期間の月数(四百八十から保険料納付済期間の月数、保険料四分の一免除期間の月数及び保険料半額免除期間の月数を合算した月数を控除して得た月数を限度とする。)の八分の五に相当する月数
七 保険料四分の三免除期間の月数から前号に規定する保険料四分の三免除期間の月数を控除して得た月数の八分の一に相当する月数
八 保険料全額免除期間(第九十条の三第一項の規定により納付することを要しないものとされた保険料に係るものを除く。)の月数(四百八十から保険料納付済期間の月数、保険料四分の一免除期間の月数、保険料半額免除期間の月数及び保険料四分の三免除期間の月数を合算した月数を控除して得た月数を限度とする。)の二分の一に相当する月数
老齢基礎年金の額
老齢基礎年金の額は、780,900円に改定率を乗じて得た額とする。
ただし、保険料納付済期間の月数が480に満たない者に支給する場合は、当該額に、次の(1)~(8)に掲げる月数を合算した月数(480を限度とする)を480で除して得た数を乗じて得た額とする。
(1)保険料納付済期間の月数
(2)保険料4分の1免除期間の月数(480から保険料納付済期間の月数を控除して得た月数を限度とする。)の8分の7に相当する月数
(3)保険料4分の1免除期間の月数から(2)に規定する保険料4分の1免除期間の月数を控除して得た月数の8分の3に相当する月数
(4)保険料半額免除期間の月数(480から保険料納付済期間の月数及び保険料4分の1免除期間の月数を合算した月数を控除して得た月数を限度とする。)の4分の3に相当する月数
(5)保険料半額免除期間の月数から(4)に規定する保険料半額免除期間の月数を控除して得た月数の4分の1に相当する月数
(6)保険料4分の3免除期間の月数(480から保険料納付済期間の月数、保険料4分の1免除期間の月数及び保険料半額免除期間の月数を合算した月数を控除して得た月数を限度とする。)の8分の5に相当する月数
(7)保険料4分の3免除期間の月数から(6)に規定する保険料4分の3免除期間の月数を控除して得た月数の8分の1に相当する月数
(8)保険料全額免除期間(学生納付特例制度及び保険料納付猶予制度の規定により納付することを要しないものとされた保険料に係るものを除く)の月数(480から保険料納付済期間の月数、保険料4分の1免除期間の月数、保険料半額免除期間の月数及び保険料4分の3免除期間の月数を合算した月数を控除して得た月数を限度とする)の2分の1に相当する月数
端数処理
老齢基礎年金の額に50円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、50円以上100円未満の端数が生じたときは、これを100円に切り上げる。
老齢基礎年金の額の計算に関する経過措置
平成21年3月までの月分として支給される国民年金法による老齢基礎年金の額については、国庫負担が3分の1であった(平成21年4月以降は2分の1)ため、保険料免除期間の月数に乗ずる数は下表の通りとなる。(平16法附則9条)
| 保険料免除期間の月数に乗ずる数 | 平成21年4月前 | 平成21年4月以降 | |
| ① | 保険料4分の1免除期間の月数(480から保険料納付済期間の月数を控除して得た月数を限度)に乗ずる数 | 6分の5 | 8分の7 |
| ② | 保険料4分の1免除期間の月数(①以外の月数を限度)に乗ずる数 | 2分の1 | 8分の3 |
| ③ | 保険料半額免除期間の月数(480から保険料納付済期間の月数及び保険料4分の1免除期間の月数を合算した月数を控除して得た月数を限度)に乗ずる数 | 3分の2 | 4分の3 |
| ④ | 保険料半額免除期間の月数(③以外の月数を限度)に乗ずる数 | 3分の1 | 4分の1 |
| ⑤ | 保険料4分の3免除期間の月数(480から保険料納付済期間の月数、保険料4分の1免除期間の月数及び保険料半額免除期間の月数を合算した月数を控除して得た月数を限度)に乗ずる数 | 2分の1 | 8分の5 |
| ⑥ | 保険料4分の3免除期間の月数(⑤以外の月数を限度)に乗ずる数 | 6分の1 | 8分の1 |
| ⑦ | 保険料全額免除期間(学生納付特例制度及び保険料納付猶予制度の規定により納付することを要しないものとされた保険料に係るものを除く)の月数(480から保険料納付済期間の月数、保険料4分の1免除期間の月数、保険料半額免除期間の月数及び保険料4分の3免除期間の月数を合算した月数を控除して得た月数を限度)に乗ずる数 | 3分の1 | 2分の1 |
老齢基礎年金の額の計算の特例(昭60法附則13条)
昭和16年4月1日以前生まれの者については、法27条中「480」とあるのは、それぞれ下表のように読み替える。
<昭60法附則別表第4>
| 生年月日 | 月数 |
| 大正15年4月2日から昭和2年4月1日までの間に生まれた者 | 300 |
| 昭和2年4月2日から昭和3年4月1日までの間に生まれた者 | 312 |
| 昭和3年4月2日から昭和4年4月1日までの間に生まれた者 | 324 |
| 昭和4年4月2日から昭和5年4月1日までの間に生まれた者 | 336 |
| 昭和5年4月2日から昭和6年4月1日までの間に生まれた者 | 348 |
| 昭和6年4月2日から昭和7年4月1日までの間に生まれた者 | 360 |
| 昭和7年4月2日から昭和8年4月1日までの間に生まれた者 | 370 |
| 昭和8年4月2日から昭和9年4月1日までの間に生まれた者 | 384 |
| 昭和9年4月2日から昭和10年4月1日までの間に生まれた者 | 396 |
| 昭和10年4月2日から昭和11年4月1日までの間に生まれた者 | 408 |
| 昭和11年4月2日から昭和12年4月1日までの間に生まれた者 | 420 |
| 昭和12年4月2日から昭和13年4月1日までの間に生まれた者 | 432 |
| 昭和13年4月2日から昭和14年4月1日までの間に生まれた者 | 444 |
| 昭和14年4月2日から昭和15年4月1日までの間に生まれた者 | 456 |
| 昭和15年4月2日から昭和16年4月1日までの間に生まれた者 | 468 |
老齢基礎年金の額の加算等
振替加算(昭60法附則14条)
支給要件
老齢基礎年金の受給権者が次の(1)~(3)のいずれも満たしたときは、その者に支給される老齢基礎年金に振替加算が加算される。
(1)大正15年4月2日から昭和41年4月1日までの間に生まれた者であること
(2)65歳に達した日において、(3)の(a)又は(b)のいずれかに該当するその者の配偶者(婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む)によって生計を維持していたこと
(3)65歳に達した日の前日において、その者の配偶者がその受給権を有する次の(a)又は(b)に掲げる年金たる給付の加給年金額の計算の基礎となっていたこと
(a)老齢厚生年金又は退職共済年金(その額の計算の基礎となる期間の月数が240以上であるものに限る)の受給権者
(b)障害厚生年金又は障害共済年金の受給権者(当該障害厚生年金又は当該障害共済年金と同一の支給事由に基づく障害基礎年金の受給権を有する者に限る)
支給開始時期
大正15年4月2日から昭和41年4月1日までの間に生まれた者が65歳に達した日以後にその者の配偶者が上記(a)又は(b)のいずれかに該当するに至った場合において、その当時その者がその者の配偶者によって生計を維持していたときは、その者に対する老齢基礎年金の額は、振替加算を加算した額とする。
振替加算は、支給要件事由が生じた月の翌月から行う。
加算額
224,700円に改定率を乗じて得た額にその者の生年月日に応じて政令で定める率を乗じて得た額を加算した額とする。
224,700円 × 改定率 × 生年月日に応じて政令で定める率
<生年月日に応じて政令で定める率>
(国民年金法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置に関する政令14条)
| 生年月日 | 政令で定める率 |
| 大正15年4月2日から昭和2年4月1日まで | 1.000 |
| 昭和2年4月2日から昭和3年4月1日まで | 0.973 |
| 昭和3年4月2日から昭和4年4月1日まで | 0.947 |
| ~ | |
| 昭和35年4月2日から昭和36年4月1日まで | 0.093 |
| 昭和36年4月2日から昭和41年4月1日まで | 0.067 |
端数処理
加算額に50円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、50円以上100円未満の端数が生じたときは、これを100円に切り上げるものとする。
振替加算が行われない場合
老齢基礎年金の受給権者が老齢厚生年金、退職共済年金(その額の計算の基礎となる被保険者若しくは組合員の加入月数が240以上であるものに限る)その他老齢又は退職を支給事由とする給付であって政令で定めるものを受けることができるときは、振替加算は行われない。(国民年金法等の一部を改正する法律の施行に伴う経過措置に関する政令25条)
振替加算に相当する部分の支給停止(昭60法附則16条)
振替加算が加算された老齢基礎年金は、その受給権者が障害基礎年金、障害厚生年金、障害共済年金その他の障害を支給事由とする年金たる給付であって政令で定めるもの(その全額につき支給を停止されている給付を除く)の支給を受けることができるときは、その間、振替加算に相当する部分の支給を停止する。
保険料納付済期間等を有さない場合の特例による振替加算の額に相当する額の老齢基礎年金は、その受給権者が障害基礎年金、障害厚生年金、障害共済年金その他の障害を支給事由とする年金たる給付を受けることができるときは、その間、その支給を停止する。
保険料納付済期間等を有さない場合の特例(昭60法附則15条)
大正15年4月2日から昭和41年4月1日までの間に生まれた者であって、65歳に達した日において、保険料納付済期間及び保険料免除期間(学生の保険料納付特例に係るものを除く)を有さず、かつ、合算対象期間と保険料免除期間(学生の保険料納付特例に係るものに限る)とを合算した期間が、10年以上である者が、振替加算の要件に該当するとき、振替加算の額に相当する額の老齢基礎年金が支給される。
支給繰下げの規定は、この特例により支給する老齢基礎年金については、適用しない。
第二十七条の二~第二十七条の五 改定率の改定等
第二十七条の二(改定率の改定等)
1 平成十六年度における改定率は、一とする。
2 改定率については、毎年度、第一号に掲げる率(以下「物価変動率」という。)に第二号及び第三号に掲げる率を乗じて得た率(以下「名目手取り賃金変動率」という。)を基準として改定し、当該年度の四月以降の年金たる給付について適用する。
一 当該年度の初日の属する年の前々年の物価指数(総務省において作成する年平均の全国消費者物価指数をいう。以下同じ。)に対する当該年度の初日の属する年の前年の物価指数の比率
二 イに掲げる率をロに掲げる率で除して得た率の三乗根となる率
イ 当該年度の初日の属する年の五年前の年の四月一日の属する年度における厚生年金保険の被保険者に係る標準報酬平均額(厚生年金保険法第四十三条の二第一項第二号イに規定する標準報酬平均額をいう。以下この号及び第八十七条第五項第二号イにおいて同じ。)に対する当該年度の前々年度における厚生年金保険の被保険者に係る標準報酬平均額の比率
ロ 当該年度の初日の属する年の五年前の年における物価指数に対する当該年度の初日の属する年の前々年における物価指数の比率
三 イに掲げる率をロに掲げる率で除して得た率
イ 〇・九一〇から当該年度の初日の属する年の三年前の年の九月一日における厚生年金保険法の規定による保険料率(以下「保険料率」という。)の二分の一に相当する率を控除して得た率
ロ 〇・九一〇から当該年度の初日の属する年の四年前の年の九月一日における保険料率の二分の一に相当する率を控除して得た率
3 前項の規定による改定率の改定の措置は、政令で定める。
第二十七条の三
1 受給権者が六十五歳に達した日の属する年度の初日の属する年の三年後の年の四月一日の属する年度(第二十七条の五第一項第二号及び第三項第一号において「基準年度」という。)以後において適用される改定率(以下「基準年度以後改定率」という。)の改定については、前条の規定にかかわらず、物価変動率(物価変動率が名目手取り賃金変動率を上回るときは、名目手取り賃金変動率)を基準とする。
2 前項の規定による基準年度以後改定率の改定の措置は、政令で定める。
第二十七条の四(調整期間における改定率の改定の特例)
1 調整期間における改定率の改定については、前二条の規定にかかわらず、名目手取り賃金変動率に、調整率(第一号に掲げる率に第二号に掲げる率を乗じて得た率(当該率が一を上回るときは、一)をいう。以下同じ。)に当該年度の前年度の特別調整率を乗じて得た率を乗じて得た率(当該率が一を下回るときは、一。第三項第二号において「算出率」という。)を基準とする。
一 当該年度の初日の属する年の五年前の年の四月一日の属する年度における公的年金の被保険者(この法律又は厚生年金保険法の被保険者をいう。)の総数として政令で定めるところにより算定した数(以下「公的年金被保険者総数」という。)に対する当該年度の前々年度における公的年金被保険者総数の比率の三乗根となる率
二 〇・九九七
2 名目手取り賃金変動率が一を下回る場合の調整期間における改定率の改定については、前項の規定にかかわらず、名目手取り賃金変動率を基準とする。
3 第一項の特別調整率とは、第一号の規定により設定し、第二号の規定により改定した率をいう。
一 平成二十九年度における特別調整率は、一とする。
二 特別調整率については、毎年度、名目手取り賃金変動率に調整率を乗じて得た率を算出率で除して得た率(名目手取り賃金変動率が一を下回るときは、調整率)を基準として改定する。
4 前三項の規定による改定率の改定の措置は、政令で定める。
第二十七条の五
1 調整期間における基準年度以後改定率の改定については、前条の規定にかかわらず、第一号に掲げる率に第二号に掲げる率を乗じて得た率(当該率が一を下回るときは、一。第三項第一号ロにおいて「基準年度以後算出率」という。)を基準とする。
一 物価変動率(物価変動率が名目手取り賃金変動率を上回るときは、名目手取り賃金変動率)
二 調整率に当該年度の前年度の基準年度以後特別調整率(当該年度が基準年度である場合にあつては、当該年度の前年度の前条第三項に規定する特別調整率)を乗じて得た率
2 次の各号に掲げる場合の調整期間における基準年度以後改定率の改定については、前項の規定にかかわらず、当該各号に定める率を基準とする。
一 物価変動率が一を下回るとき(次号に掲げる場合を除く。) 物価変動率
二 物価変動率が名目手取り賃金変動率を上回り、かつ、名目手取り賃金変動率が一を下回るとき 名目手取り賃金変動率
3 第一項の基準年度以後特別調整率とは、第一号の規定により設定し、第二号の規定により改定した率をいう。
一 基準年度における基準年度以後特別調整率は、イに掲げる率にロに掲げる率を乗じて得た率とする。
イ 基準年度の前年度の前条第三項に規定する特別調整率
ロ 物価変動率(物価変動率が名目手取り賃金変動率を上回るときは、名目手取り賃金変動率)に調整率を乗じて得た率を基準年度以後算出率で除して得た率(物価変動率又は名目手取り賃金変動率が一を下回るときは、調整率)
二 基準年度以後特別調整率については、毎年度、前号ロに掲げる率を基準として改定する。
4 前三項の規定による基準年度以後改定率の改定の措置は、政令で定める。
改定率の改定
改定率については、毎年度、名目手取り賃金変動率を基準として改定し、当該年度の4月以降の年金たる給付について適用する。
| 改定率 | 令和2年度 | 令和3年度 | 令和4年度 | 令和5年度 | 令和6年度 |
| 改定率(法27条の2) | 1.001 | 1.000 | 0.996 | 1.018 | 1.045 |
| 基準年度以後改定率 (法27条の3) | 1.001 | 1.000 | 0.996 | 1.015 | 1.045 |
基準年度以後改定率
受給権者が65歳に達した日の属する年度の初日の属する年の3年後の年の4月1日の属する年度以後において適用される改定率(基準年度以後改定率)の改定については、物価変動率(物価変動率が名目手取り賃金変動率を上回るときは、名目手取り賃金変動率)を基準とする。
調整期間における改定率の改定の特例
調整期間における改定率の改定については、名目手取り賃金変動率に、調整率に当該年度の前年度の特別調整率を乗じて得た率を乗じて得た率(当該率が1を下回るときは、1)を基準とする。
基準年度以後改定率の改定
調整期間における基準年度以後改定率の改定については、(1)に掲げる率に(2)に掲げる率を乗じて得た率(当該率が1を下回るときは、1)を基準とする。
(1)物価変動率(物価変動率が名目手取り賃金変動率を上回るときは、名目手取り賃金変動率)
(2)調整率に当該年度の前年度の基準年度以後特別調整率(当該年度が基準年度である場合にあっては、当該年度の前年度の特別調整率)
第二十八条 支給の繰下げ
第二十八条(支給の繰下げ)
1 老齢基礎年金の受給権を有する者であつて六十六歳に達する前に当該老齢基礎年金を請求していなかつたものは、厚生労働大臣に当該老齢基礎年金の支給繰下げの申出をすることができる。ただし、その者が六十五歳に達したときに、他の年金たる給付(他の年金給付(付加年金を除く。)又は厚生年金保険法による年金たる保険給付(老齢を支給事由とするものを除く。)をいう。以下この条において同じ。)の受給権者であつたとき、又は六十五歳に達した日から六十六歳に達した日までの間において他の年金たる給付の受給権者となつたときは、この限りでない。
2 六十六歳に達した日後に次の各号に掲げる者が前項の申出(第五項の規定により前項の申出があつたものとみなされた場合における当該申出を除く。以下この項において同じ。)をしたときは、当該各号に定める日において、前項の申出があつたものとみなす。
一 七十五歳に達する日前に他の年金たる給付の受給権者となつた者 他の年金たる給付を支給すべき事由が生じた日
二 七十五歳に達した日後にある者(前号に該当する者を除く。) 七十五歳に達した日
3 第一項の申出(第五項の規定により第一項の申出があつたものとみなされた場合における当該申出を含む。次項において同じ。)をした者に対する老齢基礎年金の支給は、第十八条第一項の規定にかかわらず、当該申出のあつた日の属する月の翌月から始めるものとする。
4 第一項の申出をした者に支給する老齢基礎年金の額は、第二十七条の規定にかかわらず、同条に定める額に政令で定める額を加算した額とする。
5 第一項の規定により老齢基礎年金の支給繰下げの申出をすることができる者が、七十歳に達した日後に当該老齢基礎年金を請求し、かつ、当該請求の際に同項の申出をしないときは、当該請求をした日の五年前の日に同項の申出があつたものとみなす。ただし、その者が次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
一 八十歳に達した日以後にあるとき。
二 当該請求をした日の五年前の日以前に他の年金たる給付の受給権者であつたとき。
老齢基礎年金の支給の繰下げ
要件
老齢基礎年金の受給権を有する者であって、次の(1)及び(2)のいずれも満たすとき、厚生労働大臣に当該老齢基礎年金の支給繰下げの申出をすることができる。
(1)受給権を取得した日から起算して1年を経過した日前に老齢基礎年金を請求していなかった者
(2)65歳に達したときに、又は65歳に達した日から1年を経過した日までの間において次の(a)又は(b)の年金たる給付の受給権を有しない者
(a)国民年金の年金たる給付(付加年金を除く)
(b)厚生年金保険法による年金たる保険給付(老齢を支給事由とするものを除く)
1年を経過した日後に次の(1)(2)に掲げる者が支給繰下げの申出をしたときは、当該(1)(2)に定める日において、支給繰下げの申出があったものとみなす。
(1)老齢基礎年金の受給権を取得した日から起算して10年を経過した日前に他の年金たる給付の受給権者となった者 … 他の年金たる給付を支給すべき事由が生じた日
(2)10年を経過した日後にある者((1)に該当する者を除く) … 10年を経過した日
老齢基礎年金の受給権者が支給繰下げの申出をしたとき、同時に厚生年金保険法による老齢厚生年金の受給権を有する場合においては、老齢厚生年金の支給繰下げの申出と併せて行う必要はない。(則16条)
支給時期
支給繰下げの申出があったときは、その申出があった日から、その者に老齢基礎年金を支給する。
なお、年金給付の支給は、これを支給すべき事由が生じた日の属する月の翌月から始める。
年金額
繰下げにより支給する老齢基礎年金の額は、本来支給されるものとして計算した老齢基礎年金の額から、政令で定める額を加算した額とする。
なお、老齢基礎年金の受給権者が付加年金保険料に係る保険料納付済期間を有する場合における付加年金の額について準用する。
増額率は、1,000分の7(0.7%)に当該年金の受給権を取得した日の属する月から当該年金の支給繰下げの申出をした日の属する月の前月までの月数(当該月数が120を超えるときは、120)を乗じて得た率をいう。(令4条の5)(R4.4.1改正)
増額率(0.7%~84%) = 繰下げ月数 × 7/1000
なお、昭和27年4月1日以前生まれの者、又は平成29年3月31日以前に老齢基礎年金(老齢厚生年金)を受け取る権利が発生している者は、繰下げの上限年齢が70歳(権利発生後5年)までとなり、増額率は最大で42%になる。
老齢基礎年金の支給の繰下げに関する経過措置(令2法附則6条)
支給繰下げの上限が70歳から75歳に引き上げた改正は、次の(1)及び(2)を満たす者について適用する。
(1)令和4年4月1日の前日において、70歳に達していない者(昭和27年3月31日以後生まれ)
(2)平成29年3月31日以前に老齢基礎年金又は老齢厚生年金の受給権がない者
65歳以上の国民年金の被保険者等に係る老齢基礎年金の特例(昭60法附則18条)
老齢基礎年金の支給繰下げの申出をすることができる者が、その受給権を取得した日から起算して5年を経過した日後に当該老齢基礎年金を請求し、かつ、当該請求の際に支給繰下げの申出をしないときは、当該請求をした日の5年前の日に支給繰下げの申出があったものとみなす。ただし、その者が次の(1)(2)のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
(1)当該老齢基礎年金の受給権を取得した日から起算して15年を経過した日以後にあるとき
(2)当該請求をした日の5年前の日以前に他の年金たる給付の受給権者であったとき
老齢基礎年金の支給の繰上げ(法附則9条の2)
要件
保険料納付済期間又は保険料免除期間(学生納付特例制度及び保険料納付猶予制度によるものを除く)を有する者であって、60歳以上65歳未満である者が、次の(1)(2)のいずれも満たすとき、当分の間、65歳に達する前に、厚生労働大臣に老齢基礎年金の支給繰上げの請求をすることができる。
(1)任意加入被保険者でない者
(2)支給繰上げの請求があった日の前日において、保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が10年以上ある者
厚生年金保険の支給繰上げ請求をすることができる者にあっては、当該請求と同時に行わなければならない。
支給時期
支給繰上げの請求があったときは、その請求があった日から、その者に老齢基礎年金を支給する。
なお、年金給付の支給は、これを支給すべき事由が生じた日の属する月の翌月から始める。
年金額
繰上げにより支給する老齢基礎年金の額は、本来支給されるものとして計算した老齢基礎年金の額から、政令で定める額を減じた額とする。
なお、老齢基礎年金の受給権者が付加年金保険料に係る保険料納付済期間を有する場合における付加年金の額について準用する。
減額率は、1,000分の4(0.4%)に当該年金の支給の繰上げを請求した日の属する月から65歳に達する日の属する月の前月までの月数を乗じて得た率をいう。(令12条)(R4.4.1改正)
減額率 = 繰上げ月数 × 4/1000
他の年金給付
寡婦年金の受給権は、受給権者が繰上げ支給の老齢基礎年金の受給権を取得したときは、消滅する。
繰上げ支給の老齢基礎年金の受給権者は、事後重症の障害基礎年金及び寡婦年金等は支給されない。(法附則9条の2の3)
第二十九条 失権
第二十九条(失権)
老齢基礎年金の受給権は、受給権者が死亡したときは、消滅する。
旧陸軍共済組合等の組合員であった期間を有する者に対する老齢年金の支給(法附則9条の3)
支給要件
老齢基礎年金の受給資格期間を満たしていない者であって、次の(1)(2)のいずれも満たした者が65歳に達したときは、その者に老齢年金を支給する。
(1)第1号被保険者としての被保険者期間に係る保険料納付済期間、保険料免除期間及び旧陸軍共済組合等の組合員であった期間であって政令で定める期間を合算した期間が10年以上であること
(2)第1号被保険者としての被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が1年以上であること
支給額
老齢年金の額は、第1号被保険者としての被保険者期間に係る保険料納付済期間及び保険料免除期間につき、老齢基礎年金の規定の例によって計算した額とする。
失権
老齢年金の受給権は、受給権者が死亡したときは、消滅する。
第三節 障害基礎年金
第三十条 支給要件
第三十条(支給要件)
1 障害基礎年金は、疾病にかかり、又は負傷し、かつ、その疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病(以下「傷病」という。)について初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日(以下「初診日」という。)において次の各号のいずれかに該当した者が、当該初診日から起算して一年六月を経過した日(その期間内にその傷病が治つた場合においては、その治つた日(その症状が固定し治療の効果が期待できない状態に至つた日を含む。)とし、以下「障害認定日」という。)において、その傷病により次項に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態にあるときに、その者に支給する。ただし、当該傷病に係る初診日の前日において、当該初診日の属する月の前々月までに被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の三分の二に満たないときは、この限りでない。
一 被保険者であること。
二 被保険者であつた者であつて、日本国内に住所を有し、かつ、六十歳以上六十五歳未満であること。
2 障害等級は、障害の程度に応じて重度のものから一級及び二級とし、各級の障害の状態は、政令で定める。
- 「初診日」とは、傷病について、初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日をいう。
- 「障害認定日」とは、初診日から起算して1年6月を経過した日(その期間内にその傷病が治った場合においては、その治った日(その症状が固定し治療の効果が期待できない状態に至った日を含む)をいう。
障害基礎年金の支給要件
障害基礎年金は、次の(1)~(3)を満たしたときに、支給される。
(1)初診日において、次の(a)又は(b)のいずれかに該当したこと
(a)被保険者であること
(b)被保険者であった者であって、日本国内に住所を有し、かつ、60歳以上65歳未満であること
(2)障害認定日において、その傷病により障害等級1級又は2級に該当する程度の障害の状態にあるとき
(3)初診日の前日において、当該初診日の属する月の前々月までに被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の3分の2以上あること
保険料納付要件の特例(昭60法附則20条)
初診日が令和8年4月1日前にある傷病による障害について、当該初診日の前日において当該初診日の属する月の前々月までの1年間(当該初診日において被保険者でなかった者については、当該初診日の属する月の前々月以前における直近の被保険者期間に係る月までの1年間)のうちに保険料納付済期間及び保険料免除期間以外の被保険者期間がないときは、保険料納付要件を満たすものとする。
ただし、当該障害に係る者が当該初診日において65歳以上であるときは除く。
障害基礎年金の受給権者に係る障害の現状に関する届出(則36条の4)
障害基礎年金の受給権者であって、その障害の程度の審査が必要であると認めて厚生労働大臣が指定したものは、厚生労働大臣が指定した年において、指定日までに、指定日前3月以内に作成されたその障害の現状に関する医師又は歯科医師の診断書を機構に提出しなければならない。ただし、当該障害基礎年金の額の全部につき支給が停止されているときは、この限りでない。
第三十条の二 事後重症による障害基礎年金
第三十条の二
1 疾病にかかり、又は負傷し、かつ、当該傷病に係る初診日において前条第一項各号のいずれかに該当した者であつて、障害認定日において同条第二項に規定する障害等級(以下単に「障害等級」という。)に該当する程度の障害の状態になかつたものが、同日後六十五歳に達する日の前日までの間において、その傷病により障害等級に該当する程度の障害の状態に該当するに至つたときは、その者は、その期間内に同条第一項の障害基礎年金の支給を請求することができる。
2 前条第一項ただし書の規定は、前項の場合に準用する。
3 第一項の請求があつたときは、前条第一項の規定にかかわらず、その請求をした者に同項の障害基礎年金を支給する。
4 第一項の障害基礎年金と同一の支給事由に基づく厚生年金保険法第四十七条又は第四十七条の二の規定による障害厚生年金について、同法第五十二条の規定によりその額が改定されたときは、そのときに同項の請求があつたものとみなす。
事後重症による障害基礎年金
障害認定日において、障害等級1級又は2級に該当する程度の障害の状態になかったものが、次の(1)~(5)を満たしたとき、65歳に達する日の前日までの期間内に障害基礎年金の支給を請求することができる。
(1)初診日において、次の(a)又は(b)のいずれかに該当したこと
(a)被保険者であること
(b)被保険者であった者であって、日本国内に住所を有し、かつ、60歳以上65歳未満であること
(2)障害認定日後、65歳に達する日の前日までの期間内に障害等級1級及び2級に該当する程度の障害の状態に至ったこと
(3)初診日の前日において、当該初診日の属する月の前々月までに被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の3分の2以上あること(保険料納付要件の特例に該当するときを含む)
(4)支給繰上げ規定による老齢基礎年金の受給権者又は支給繰上げ規定による老齢厚生年金の受給権者でないこと(法附則9条の2の3)
(5)同一の傷病による障害について旧国民年金法による障害年金、旧厚生年金保険法による障害年金又は共済組合若しくは日本私立学校振興・共済事業団が支給する障害年金の受給権を有していたことがないこと(昭60法附則22条)
同一の支給事由に基づく障害厚生年金を受給している者の障害等級が3級から1級又は2級に改定され、障害基礎年金の受給権が発生した場合、事後重症による障害基礎年金の請求があったものとみなす。
第三十条の三 基準障害による障害基礎年金
第三十条の三
1 疾病にかかり、又は負傷し、かつ、その傷病(以下この条において「基準傷病」という。)に係る初診日において第三十条第一項各号のいずれかに該当した者であつて、基準傷病以外の傷病により障害の状態にあるものが、基準傷病に係る障害認定日以後六十五歳に達する日の前日までの間において、初めて、基準傷病による障害(以下この条において「基準障害」という。)と他の障害とを併合して障害等級に該当する程度の障害の状態に該当するに至つたとき(基準傷病の初診日が、基準傷病以外の傷病(基準傷病以外の傷病が二以上ある場合は、基準傷病以外のすべての傷病)の初診日以降であるときに限る。)は、その者に基準障害と他の障害とを併合した障害の程度による障害基礎年金を支給する。
2 第三十条第一項ただし書の規定は、前項の場合に準用する。この場合において、同条第一項ただし書中「当該傷病」とあるのは、「基準傷病」と読み替えるものとする。
3 第一項の障害基礎年金の支給は、第十八条第一項の規定にかかわらず、当該障害基礎年金の請求があつた月の翌月から始めるものとする。
基準障害による障害基礎年金
基準障害による障害基礎年金は、次の(1)~(4)を満たしたとき、支給される。
(1)基準障害に係る初診日において、次の(a)又は(b)のいずれかに該当したこと
(a)被保険者であること
(b)被保険者であった者であって、日本国内に住所を有し、かつ、60歳以上65歳未満であること
(2)基準障害に係る障害認定日以後、65歳に達する日の前日までの間において、初めて、基準障害と他の障害とを併合して障害等級1級又は2級に該当する程度の障害の状態に該当するに至ったこと
(3)基準障害に係る初診日の前日において、当該初診日の属する月の前々月までに被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の3分の2以上あること(保険料納付要件の特例に該当するときを含む)
(4)支給繰上げ規定による老齢基礎年金の受給権者又は支給繰上げ規定による老齢厚生年金の受給権者でないこと(法附則9条の2の3)
第三十条の四 20歳前の傷病による障害基礎年金
第三十条の四
1 疾病にかかり、又は負傷し、その初診日において二十歳未満であつた者が、障害認定日以後に二十歳に達したときは二十歳に達した日において、障害認定日が二十歳に達した日後であるときはその障害認定日において、障害等級に該当する程度の障害の状態にあるときは、その者に障害基礎年金を支給する。
2 疾病にかかり、又は負傷し、その初診日において二十歳未満であつた者(同日において被保険者でなかつた者に限る。)が、障害認定日以後に二十歳に達したときは二十歳に達した日後において、障害認定日が二十歳に達した日後であるときはその障害認定日後において、その傷病により、六十五歳に達する日の前日までの間に、障害等級に該当する程度の障害の状態に該当するに至つたときは、その者は、その期間内に前項の障害基礎年金の支給を請求することができる。
3 第三十条の二第三項の規定は、前項の場合に準用する。
20歳前の傷病による障害基礎年金
疾病にかかり、又は負傷し、その初診日において20歳未満であった者が、次の(1)又は(2)のいずれかの日に、障害等級1級又は2級に該当する程度の障害の状態にあるときは、その者に障害基礎年金が支給される。
(1)障害認定日以後に20歳に達したときは、20歳に達した日
(2)障害認定日が20歳に達した日後であるときは、その障害認定日
20歳前の第2号被保険者であったときに初診日がある者は、障害認定日において障害等級1級又は2級に該当する程度の障害の状態にあるときは、法30条に規定する障害基礎年金がその者に支給される。
20歳前の傷病による事後重症の障害基礎年金
疾病にかかり、又は負傷し、その初診日において20歳未満であった者(同日において被保険者でなかった者に限る。)が、次の(1)又は(2)のいずれかの日後において、65歳に達する日の前日までの間に、障害等級1級又は2級に該当する程度の障害の状態にあるときは、その者は、その期間内に障害基礎年金の支給を請求することができる。
(1)障害認定日以後に20歳に達したときは、20歳に達した日
(2)障害認定日が20歳に達した日後であるときは、その障害認定日
障害基礎年金の支給に関する特例措置(平6法附則6条)
次の(1)~(3)のいずれにも該当する者は、平成6年11月9日から65歳に達する日の前日までの間に、法30条の4に規定する障害基礎年金(20歳前の傷病による障害基礎年金)の支給を請求することができる。
(1)初診日(その日が昭和36年4月1日から昭和61年3月31日までの間にあるものに限る)において、国民年金の被保険者、厚生年金保険の被保険者、船員保険の被保険者又は共済組合の組合員であった者
(2)当該傷病による障害について障害基礎年金又はその他障害を支給事由とする年金たる給付等の受給権を有していたことがないものが、当該傷病により、平成6年11月9日において障害等級1級又は2級に該当する程度の障害の状態にあるとき、又は平成6年11月9日の翌日から65歳に達する日の前日までの間において障害等級1級又は2級に該当する程度の障害の状態に該当するに至ったとき
(3)初診日の前日において、当該初診日の属する月の前々月までに被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の3分の2以上あること(保険料納付要件の特例に該当するときを含む)
第三十一条~第三十二条 併給の調整
第三十一条(併給の調整)
1 障害基礎年金の受給権者に対して更に障害基礎年金を支給すべき事由が生じたときは、前後の障害を併合した障害の程度による障害基礎年金を支給する。
2 障害基礎年金の受給権者が前項の規定により前後の障害を併合した障害の程度による障害基礎年金の受給権を取得したときは、従前の障害基礎年金の受給権は、消滅する。
第三十二条
1 期間を定めて支給を停止されている障害基礎年金の受給権者に対して更に障害基礎年金を支給すべき事由が生じたときは、前条第一項の規定により支給する前後の障害を併合した障害の程度による障害基礎年金は、従前の障害基礎年金の支給を停止すべきであつた期間、その支給を停止するものとし、その間、その者に従前の障害を併合しない障害の程度による障害基礎年金を支給する。
2 障害基礎年金の受給権者が更に障害基礎年金の受給権を取得した場合において、新たに取得した障害基礎年金が第三十六条第一項の規定によりその支給を停止すべきものであるときは、前条第二項の規定にかかわらず、その停止すべき期間、その者に対して従前の障害基礎年金を支給する。
併給の調整
期間を定めて支給を停止されている障害基礎年金の受給権者に対して更に障害基礎年金を支給すべき事由が生じたときは、前後の障害を併合した障害の程度による障害基礎年金は、従前の障害基礎年金の支給を停止すべきであった期間、その支給を停止するものとし、その間、その者に従前の障害を併合しない障害の程度による障害基礎年金を支給する。
障害基礎年金の受給権者が更に障害基礎年金の受給権を取得した場合において、新たに取得した障害基礎年金が、労働基準法の規定による障害補償を受けることができるときは、6年間、その支給を停止すべきものであるときは、その停止すべき期間、その者に対して従前の障害基礎年金を支給する。
障害基礎年金の併給の調整の特例(昭60法附則26条)
昭和61年4月1日前に支給事由の生じた旧国民年金法、旧厚生年金保険法による障害年金又は共済組合若しくは日本私立学校振興・共済事業団が支給する障害年金であって障害基礎年金に相当するものとして政令で定めるものの支給を受けることができる者に対して更に、昭和61年4月1日以後に障害基礎年金を支給すべき事由が生じた場合、旧法の受給権は消滅せず、旧法の障害年金又は前後の障害を併合した障害の程度による障害基礎年金のいずれかを選択し受給する。
第三十三条~第三十三条の二 年金額
第三十三条(年金額)
1 障害基礎年金の額は、七十八万九百円に改定率を乗じて得た額(その額に五十円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、五十円以上百円未満の端数が生じたときは、これを百円に切り上げるものとする。)とする。
2 障害の程度が障害等級の一級に該当する者に支給する障害基礎年金の額は、前項の規定にかかわらず、同項に定める額の百分の百二十五に相当する額とする。
第三十三条の二
1 障害基礎年金の額は、受給権者によつて生計を維持しているその者の子(十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある子及び二十歳未満であつて障害等級に該当する障害の状態にある子に限る。)があるときは、前条の規定にかかわらず、同条に定める額にその子一人につきそれぞれ七万四千九百円に改定率(第二十七条の三及び第二十七条の五の規定の適用がないものとして改定した改定率とする。以下この項において同じ。)を乗じて得た額(そのうち二人までについては、それぞれ二十二万四千七百円に改定率を乗じて得た額とし、それらの額に五十円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、五十円以上百円未満の端数が生じたときは、これを百円に切り上げるものとする。)を加算した額とする。
2 受給権者がその権利を取得した日の翌日以後にその者によつて生計を維持しているその者の子(十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある子及び二十歳未満であつて障害等級に該当する障害の状態にある子に限る。)を有するに至つたことにより、前項の規定によりその額を加算することとなつたときは、当該子を有するに至つた日の属する月の翌月から、障害基礎年金の額を改定する。
3 第一項の規定によりその額が加算された障害基礎年金については、子のうちの一人又は二人以上が次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、その該当するに至つた日の属する月の翌月から、その該当するに至つた子の数に応じて、年金額を改定する。
一 死亡したとき。
二 受給権者による生計維持の状態がやんだとき。
三 婚姻をしたとき。
四 受給権者の配偶者以外の者の養子となつたとき。
五 離縁によつて、受給権者の子でなくなつたとき。
六 十八歳に達した日以後の最初の三月三十一日が終了したとき。ただし、障害等級に該当する障害の状態にあるときを除く。
七 障害等級に該当する障害の状態にある子について、その事情がやんだとき。ただし、その子が十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にあるときを除く。
八 二十歳に達したとき。
4 第一項又は前項第二号の規定の適用上、障害基礎年金の受給権者によつて生計を維持していること又はその者による生計維持の状態がやんだことの認定に関し必要な事項は、政令で定める。
障害基礎年金の額
| 障害等級 | 障害基礎年金の額 |
| 1級 | 780,900円 × 改定率 × 125/100 |
| 2級 | 780,900円 × 改定率 |
端数処理
障害基礎年金の額に50円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、50円以上100円未満の端数が生じたときは、これを100円に切り上げる。
子の加算額
加算要件
障害基礎年金の額は、受給権者によって生計を維持しているその者の子が、次の(1)又は(2)に該当するとき、子の人数に応じ加算される。
(1)18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある子
(2)20歳未満であって障害等級に該当する障害の状態にある子
加算額
| 子の数 | 加算額(子1人につき) |
| 1人、2人目の子 | 224,700円 × 改定率 |
| 3人目以降の子 | 74,900円 × 改定率 |
端数処理
それらの額に50円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、50円以上100円未満の端数が生じたときは、これを100円に切り上げる。
増額改定
受給権者がその権利を取得した日の翌日以後にその者によって生計を維持しているその者の子(18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある子及び20歳未満であつて障害等級に該当する障害の状態にある子に限る)を有するに至ったことにより、前項の規定によりその額を加算することとなったときは、当該子を有するに至った日の属する月の翌月から、障害基礎年金の額を改定する。
減額改定
子の加算額が加算された障害基礎年金については、子のうちの1人又は2人以上が次の(1)~(8)のいずれかに該当するに至ったときは、その該当するに至った日の属する月の翌月から、その該当するに至った子の数に応じて、年金額を改定する。
(1)死亡したとき
(2)受給権者による生計維持の状態がやんだとき
(3)婚姻をしたとき
(4)受給権者の配偶者以外の者の養子となつたとき
(5)離縁によつて、受給権者の子でなくなつたとき
(6)18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したとき。ただし、障害等級に該当する障害の状態にあるときを除く。
(7)障害等級に該当する障害の状態にある子について、その事情がやんだとき。ただし、その子が18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるときを除く。
(8)20歳に達したとき
第三十四条 障害の程度が変わつた場合の年金額の改定
第三十四条(障害の程度が変わつた場合の年金額の改定)
1 厚生労働大臣は、障害基礎年金の受給権者について、その障害の程度を診査し、その程度が従前の障害等級以外の障害等級に該当すると認めるときは、障害基礎年金の額を改定することができる。
2 障害基礎年金の受給権者は、厚生労働大臣に対し、障害の程度が増進したことによる障害基礎年金の額の改定を請求することができる。
3 前項の請求は、障害基礎年金の受給権者の障害の程度が増進したことが明らかである場合として厚生労働省令で定める場合を除き、当該障害基礎年金の受給権を取得した日又は第一項の規定による厚生労働大臣の診査を受けた日から起算して一年を経過した日後でなければ行うことができない。
4 障害基礎年金の受給権者であつて、疾病にかかり、又は負傷し、かつ、その傷病(当該障害基礎年金の支給事由となつた障害に係る傷病の初診日後に初診日があるものに限る。以下この項及び第三十六条第二項ただし書において同じ。)に係る当該初診日において第三十条第一項各号のいずれかに該当したものが、当該傷病により障害(障害等級に該当しない程度のものに限る。以下この項及び第三十六条第二項ただし書において「その他障害」という。)の状態にあり、かつ、当該傷病に係る障害認定日以後六十五歳に達する日の前日までの間において、当該障害基礎年金の支給事由となつた障害とその他障害(その他障害が二以上ある場合は、すべてのその他障害を併合した障害)とを併合した障害の程度が当該障害基礎年金の支給事由となつた障害の程度より増進したときは、その者は、厚生労働大臣に対し、その期間内に当該障害基礎年金の額の改定を請求することができる。
5 第三十条第一項ただし書の規定は、前項の場合に準用する。
6 第一項の規定により障害基礎年金の額が改定されたときは、改定後の額による障害基礎年金の支給は、改定が行われた日の属する月の翌月から始めるものとする。
厚生労働大臣の診査による改定
厚生労働大臣は、障害基礎年金の受給権者について、その障害の程度を診査し、その程度が従前の障害等級以外の障害等級に該当すると認めるときは、障害基礎年金の額を改定することができる。
障害基礎年金の額が改定されたときは、改定後の額による障害基礎年金の支給は、改定が行われた日の属する月の翌月から始めるものとする。
受給権者からの請求による改定
障害基礎年金の受給権者は、厚生労働大臣に対し、障害の程度が増進したことによる障害基礎年金の額の改定を請求することができる。
受給権者からの改定請求は、障害基礎年金の受給権者の障害の程度が増進したことが明らかである場合として厚生労働省令で定める場合を除き、当該障害基礎年金の受給権を取得した日又は厚生労働大臣の診査を受けた日から起算して1年を経過した日後でなければ行うことができない。
その他障害による改定
障害基礎年金の受給権者であって、新たな傷病により、更に障害等級1級又は2級に該当しない程度の障害(その他障害)の状態にあり、次の(1)~(3)を満たしたとき、65歳に達する日の前日までの期間内に当該障害基礎年金の額の改定を、厚生労働大臣に請求することができる。
(1)新たな傷病(障害基礎年金の支給事由となった障害に係る傷病の初診日後に初診日があるものに限る)の初診日において、次の(a)又は(b)のいずれかに該当したこと
(a)被保険者であること
(b)被保険者であった者であって、日本国内に住所を有し、かつ、60歳以上65歳未満であること
(2)新たな傷病に係る障害認定日以後65歳に達する日の前日までの間において、障害基礎年金の支給事由となった障害とその他障害(その他障害が2以上ある場合は、すべてのその他障害を併合した障害)とを併合した障害の程度が当該障害基礎年金の支給事由となった障害の程度より増進したとき
(3)初診日の前日において、当該初診日の属する月の前々月までに被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の3分の2以上あること
第三十五条 失権
第三十五条(失権)
障害基礎年金の受給権は、第三十一条第二項の規定によつて消滅するほか、受給権者が次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、消滅する。
一 死亡したとき。
二 厚生年金保険法第四十七条第二項に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態にない者が、六十五歳に達したとき。ただし、六十五歳に達した日において、同項に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態に該当しなくなつた日から起算して同項に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態に該当することなく三年を経過していないときを除く。
三 厚生年金保険法第四十七条第二項に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態に該当しなくなつた日から起算して同項に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態に該当することなく三年を経過したとき。ただし、三年を経過した日において、当該受給権者が六十五歳未満であるときを除く。
注記
障害基礎年金の受給権は、受給権者が次の(1)~(4)のいずれかに該当するに至ったときは、消滅する。
(1)死亡したとき
(2)厚生年金保険法に規定する障害等級1級から3級に該当する程度の障害の状態にない者が、65歳に達したとき。ただし、65歳に達した日において、障害等級1級から3級に該当する程度の障害の状態に該当しなくなった日から起算して障害等級1級から3級に該当する程度の障害の状態に該当することなく3年を経過していないときを除く。
(3)厚生年金保険法に規定する障害等級1級から3級に該当する程度の障害の状態に該当しなくなった日から起算して障害等級1級から3級に該当する程度の障害の状態に該当することなく3年を経過したとき。ただし、3年を経過した日において、当該受給権者が65歳未満であるときを除く。
(4)障害基礎年金の受給権者が、併給の調整(法31条第1項)により前後の障害を併合した障害の程度による障害基礎年金の受給権を取得したときは、従前の障害基礎年金の受給権は、消滅する
第三十六条~第三十六条の四 支給停止
第三十六条(支給停止)
1 障害基礎年金は、その受給権者が当該傷病による障害について、労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)の規定による障害補償を受けることができるときは、六年間、その支給を停止する。
2 障害基礎年金は、受給権者が障害等級に該当する程度の障害の状態に該当しなくなつたときは、その障害の状態に該当しない間、その支給を停止する。ただし、その支給を停止された障害基礎年金の受給権者が疾病にかかり、又は負傷し、かつ、その傷病に係る初診日において第三十条第一項各号のいずれかに該当した場合であつて、当該傷病によりその他障害の状態にあり、かつ、当該傷病に係る障害認定日以後六十五歳に達する日の前日までの間において、当該障害基礎年金の支給事由となつた障害とその他障害(その他障害が二以上ある場合は、すべてのその他障害を併合した障害)とを併合した障害の程度が障害等級に該当するに至つたときは、この限りでない。
3 第三十条第一項ただし書の規定は、前項ただし書の場合に準用する。
第三十六条の二
1 第三十条の四の規定による障害基礎年金は、受給権者が次の各号のいずれかに該当するとき(第二号及び第三号に該当する場合にあつては、厚生労働省令で定める場合に限る。)は、その該当する期間、その支給を停止する。
一 恩給法(大正十二年法律第四十八号。他の法律において準用する場合を含む。)に基づく年金たる給付、労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)の規定による年金たる給付その他の年金たる給付であつて政令で定めるものを受けることができるとき。
二 刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁されているとき。
三 少年院その他これに準ずる施設に収容されているとき。
四 日本国内に住所を有しないとき。
2 前項第一号に規定する給付が、その全額につき支給を停止されているときは、同項の規定を適用しない。ただし、その支給の停止が前条第一項又は第四十一条第一項に規定する給付が行われることによるものであるときは、この限りでない。
3 第一項に規定する障害基礎年金の額及び同項第一号に規定する給付の額(その給付が、その額の一部につき支給を停止されているときは、停止されていない部分の額。次項において同じ。)が、いずれも政令で定める額に満たないときは、第一項の規定を適用しない。ただし、これらの額を合算した額が当該政令で定める額を超えるときは、当該障害基礎年金のうちその超える額に相当する部分については、この限りでない。
4 第一項に規定する障害基礎年金の額が、前項に規定する政令で定める額以上であり、かつ、第一項第一号に規定する給付の額を超えるときは、その超える部分については、同項の規定にかかわらず、当該障害基礎年金の支給を停止しない。
5 第一項第一号に規定する給付が、恩給法による増加恩給、同法第七十五条第一項第二号に規定する扶助料その他政令で定めるこれらに準ずる給付であつて、障害又は死亡を事由として政令で定める者に支給されるものであるときは、第一項、第三項及び前項の規定を適用しない。
6 第一項第一号に規定する給付の額の計算方法は、政令で定める。
第三十六条の三
1 第三十条の四の規定による障害基礎年金は、受給権者の前年の所得が、その者の所得税法(昭和四十年法律第三十三号)に規定する同一生計配偶者及び扶養親族(以下「扶養親族等」という。)の有無及び数に応じて、政令で定める額を超えるときは、その年の十月から翌年の九月まで、政令で定めるところにより、その全部又は二分の一(第三十三条の二第一項の規定によりその額が加算された障害基礎年金にあつては、その額から同項の規定により加算する額を控除した額の二分の一)に相当する部分の支給を停止する。
2 前項に規定する所得の範囲及びその額の計算方法は、政令で定める。
第三十六条の四
1 震災、風水害、火災その他これらに類する災害により、自己又は所得税法に規定する同一生計配偶者若しくは扶養親族の所有に係る住宅、家財又は政令で定めるその他の財産につき被害金額(保険金、損害賠償金等により補充された金額を除く。)がその価格のおおむね二分の一以上である損害を受けた者(以下「被災者」という。)がある場合においては、その損害を受けた月から翌年の九月までの第三十条の四の規定による障害基礎年金については、その損害を受けた年の前年又は前々年における当該被災者の所得を理由とする前条の規定による支給の停止は、行わない。
2 前項の規定により第三十条の四の規定による障害基礎年金の支給の停止が行われなかつた場合において、当該被災者の当該損害を受けた年の所得が、その者の扶養親族等の有無及び数に応じて、前条第一項に規定する政令で定める額を超えるときは、当該被災者に支給する第三十条の四の規定による障害基礎年金で、前項に規定する期間に係るものは、当該被災者が損害を受けた月に遡つて、その支給を停止する。
3 前項に規定する所得の範囲及びその額の計算方法については、前条第一項に規定する所得の範囲及びその額の計算方法の例による。
支給の停止
障害基礎年金は、その受給権者が当該傷病による障害について、労働基準法の規定による障害補償を受けることができるときは、6年間、その支給を停止する。
障害基礎年金は、受給権者が障害等級に該当する程度の障害の状態に該当しなくなったときは、その障害の状態に該当しない間、その支給を停止する。
支給停止の解除
支給を停止された障害基礎年金の受給権は、次の(1)~(4)のいずれも満たすとき、支給停止が解除される。
(1)支給を停止された障害基礎年金の受給権者が新たに疾病にかかり、又は負傷したこと
(2)新たな傷病に係る初診日において、次の(a)又は(b)のいずれかに該当したこと
(a)被保険者であること
(b)被保険者であった者であって、日本国内に住所を有し、かつ、60歳以上65歳未満であること
(3)新たな傷病に係る障害認定日以後65歳に達する日の前日までの間において、障害基礎年金の支給事由となった障害とその他障害(その他障害が2以上ある場合は、すべてのその他障害を併合した障害)とを併合した障害の程度が障害等級1級又は2級に該当するに至ったとき
(4)新たな傷病に係る初診日の前日において、当該初診日の属する月の前々月までに被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の3分の2以上あること
20歳前の傷病による障害基礎年金の支給停止
20歳前の傷病による障害基礎年金は、受給権者が次の(1)~(4)のいずれかに該当するとき((2)及び(3)に該当する場合にあっては、厚生労働省令で定める場合に限る)は、その該当する期間、その支給を停止する。
(1)恩給法に基づく年金たる給付、労働者災害補償保険法の規定による年金たる給付その他の年金たる給付であって政令で定めるものを受けることができるとき
(2)刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁されているとき
(3)少年院その他これに準ずる施設に収容されているとき
(4)日本国内に住所を有しないとき
20歳前の傷病による障害基礎年金の支給停止
20歳前の傷病による障害基礎年金は、受給権者の前年の所得が、扶養親族等の有無及び数に応じて、政令で定める額を超えるときは、その年の10月から翌年の9月まで、政令で定めるところにより、その全部又は2分の1(子の加算額が加算された障害基礎年金にあっては、その額から加算額を控除した額の2分の1)に相当する部分の支給を停止する。
<所得制限及び扶養親族の加算額>
| 所得制限 | 扶養親族1人につき所得制限額に加算する額 | |||
| 一般 | 老人控除対象配偶者 老人扶養親族 |
特定扶養親族 控除対象扶養親族 (19歳未満の者に限る) |
||
| 全額支給停止 | 4,721,000円 | 380,000円 | 480,000円 | 630,000円 |
| 2分の1支給停止 | 3,704,000円 | |||
20歳前の傷病による障害基礎年金の支給停止の制限
震災、風水害、火災その他これらに類する災害により、自己又は扶養親族等の所有に係る住宅、家財等の財産につき被害金額がその価格のおおむね2分の1以上である損害を受けた者(「被災者」という)がある場合においては、その損害を受けた月から翌年の9月までの20歳前の傷病による障害基礎年金については、当該被災者の所得を理由とする支給の停止は、行われない。
障害基礎年金の支給に関する経過措置(平6法附則4条)
平成6年11月9日前に国民年金法による障害基礎年金の受給権を有していたことがある者(平成6年11月9日において当該障害基礎年金の受給権を有する者を除く)が、当該障害基礎年金の支給事由となった傷病により、平成6年11月9日において障害等級1級又は2級に該当する程度の障害の状態にあるとき、又は平成6年11月9日の翌日から65歳に達する日の前日までの間において、障害等級1級又は2級に該当する程度の障害の状態に該当するに至ったときは、その者は、平成6年11月9日(平成6年11月9日において障害等級に該当する程度の障害の状態にない者にあっては、障害等級に該当する程度の障害の状態に該当するに至ったとき)から65歳に達する日の前日までの間に、障害基礎年金の支給を請求することができる。
なお、平成6年11月9日前に20歳前の傷病による障害基礎年金の受給権を有していたことがある者については、20歳前の傷病による障害基礎年金の支給を請求することができる。
第四節 遺族基礎年金
第三十七条 支給要件
第三十七条(支給要件)
遺族基礎年金は、被保険者又は被保険者であつた者が次の各号のいずれかに該当する場合に、その者の配偶者又は子に支給する。ただし、第一号又は第二号に該当する場合にあつては、死亡した者につき、死亡日の前日において、死亡日の属する月の前々月までに被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の三分の二に満たないときは、この限りでない。
一 被保険者が、死亡したとき。
二 被保険者であつた者であつて、日本国内に住所を有し、かつ、六十歳以上六十五歳未満であるものが、死亡したとき。
三 老齢基礎年金の受給権者(保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が二十五年以上である者に限る。)が、死亡したとき。
四 保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が二十五年以上である者が、死亡したとき。
遺族基礎年金の支給要件
遺族基礎年金は、被保険者又は被保険者であった者が次の(1)~(4)のいずれかに該当する場合に、その者の配偶者又は子に支給する。
ただし、(1)又は(2)に該当する場合は、死亡した者につき、死亡日の前日において、死亡日の属する月の前々月までに被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の3分の2以上あること。
(1)被保険者が、死亡したとき
(2)被保険者であった者であって、日本国内に住所を有し、かつ、60歳以上65歳未満であるものが、死亡したとき
(3)老齢基礎年金の受給権者(保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上である者に限る)が、死亡したとき
(4)保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上である者が、死亡したとき
- 保険料納付済期間には、第2号被保険者としての被保険者期間のうち、20歳未満及び60歳以後の期間を含む(昭60法附則8条) → 老齢基礎年金の規定では合算対象期間となる期間
保険料納付要件の特例(昭60法附則20条)
令和8年4月1日前に死亡した者について、当該死亡日の前日において、当該死亡日の属する月の前々月までの1年間(当該死亡日において被保険者でなかった者については、当該死亡日の属する月の前々月以前における直近の被保険者期間に係る月までの1年間)のうちに保険料納付済期間及び保険料免除期間以外の被保険者期間がないときは、保険料納付要件を満たすものとする。
ただし、当該死亡に係る者が当該死亡日において65歳以上であるときは除く。
遺族基礎年金算定時の保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間の特例(昭60法附則12条)
次の(1)~(3)のいずれかに該当する場合、保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が25年以上であるものとみなす。
(1)保険料納付済期間、保険料免除期間及び合算対象期間を合算した期間が、生年月日に応じて、それぞれ掲げる期間以上であること
| 生年月日 | 期間 |
| 大正15年4月2日から昭和2年4月1日まで | 21年 |
| 昭和2年4月2日から昭和3年4月1日まで | 22年 |
| 昭和3年4月2日から昭和4年4月1日まで | 23年 |
| 昭和4年4月2日から昭和5年4月1日まで | 24年 |
(2)第1号厚生年金被保険者期間、第2号厚生年金被保険者期間、第3号厚生年金被保険者期間及び第4号厚生年金被保険者期間が生年月日に応じて、それぞれ掲げる期間以上であること
| 生年月日 | 期間 |
| 昭和27年4月1日以前 | 20年 |
| 昭和27年4月2日から昭和28年4月1日まで | 21年 |
| 昭和28年4月2日から昭和29年4月1日まで | 22年 |
| 昭和29年4月2日から昭和30年4月1日まで | 23年 |
| 昭和30年4月2日から昭和31年4月1日まで | 24年 |
(3)次の(a)又は(b)のいずれかに該当する者
(a)40歳(女子については、35歳)に達した月以後の第1号厚生年金被保険者期間が、生年月日に応じて、それぞれ掲げる期間以上であること
(そのうち、7年6月以上は、第4種被保険者又は船員任意継続被保険者としての厚生年金保険の被保険者期間以外のものでなければならない)
(b)35歳に達した月以後の第3種被保険者又は船員任意継続被保険者としての厚生年金保険の被保険者期間が、生年月日に応じて、それぞれ掲げる期間以上であること
(そのうち、10年以上は、船員任意継続被保険者としての厚生年金保険の被保険者期間以外のものでなければならない)
| 生年月日 | 期間 |
| 昭和22年4月1日以前 | 15年 |
| 昭和22年4月2日から昭和23年4月1日まで | 16年 |
| 昭和23年4月2日から昭和24年4月1日まで | 17年 |
| 昭和24年4月2日から昭和25年4月1日まで | 18年 |
| 昭和25年4月2日から昭和26年4月1日まで | 19年 |
第三十七条の二 遺族の範囲
第三十七条の二(遺族の範囲)
1 遺族基礎年金を受けることができる配偶者又は子は、被保険者又は被保険者であつた者の配偶者又は子(以下単に「配偶者」又は「子」という。)であつて、被保険者又は被保険者であつた者の死亡の当時その者によつて生計を維持し、かつ、次に掲げる要件に該当したものとする。
一 配偶者については、被保険者又は被保険者であつた者の死亡の当時その者によつて生計を維持し、かつ、次号に掲げる要件に該当する子と生計を同じくすること。
二 子については、十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にあるか又は二十歳未満であつて障害等級に該当する障害の状態にあり、かつ、現に婚姻をしていないこと。
2 被保険者又は被保険者であつた者の死亡の当時胎児であつた子が生まれたときは、前項の規定の適用については、将来に向かつて、その子は、被保険者又は被保険者であつた者の死亡の当時その者によつて生計を維持していたものとみなし、配偶者は、その者の死亡の当時その子と生計を同じくしていたものとみなす。
3 第一項の規定の適用上、被保険者又は被保険者であつた者によつて生計を維持していたことの認定に関し必要な事項は、政令で定める。
遺族の範囲
遺族基礎年金を受けることができる配偶者又は子は、被保険者又は被保険者であった者の配偶者又は子であって、被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時その者によって生計を維持し、かつ、次の(1)(2)に掲げる要件に該当した者とする。
(1)配偶者については、被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時その者によって生計を維持し、かつ、(2)に掲げる要件に該当する子と生計を同じくすること
(2)子については、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるか又は20歳未満であって障害等級に該当する障害の状態にあり、かつ、現に婚姻をしていないこと
被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時胎児であった子が生まれたときは、将来に向かって、その子は、被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時その者によって生計を維持していたものとみなし、配偶者は、その者の死亡の当時その子と生計を同じくしていたものとみなす。
被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時その者によって生計を維持していた配偶者又は子及び夫の死亡の当時その者によって生計を維持していた妻は、当該被保険者又は被保険者であった者及び夫の死亡の当時その者と生計を同じくしていた者であって厚生労働大臣の定める金額以上の収入を将来にわたって有すると認められる者以外のものその他これに準ずる者として厚生労働大臣が定める者とする。(令6条の4)
裁定の請求の特例(則40条)
被保険者又は被保険者であった者の死亡の当時胎児であった子が出生したことによる遺族基礎年金についての裁定の請求は、必要事項を記載した請求書を機構に提出することによって行わなければならない。
なお、遺族基礎年金の裁定の請求は、遺族基礎年金の受給権者が同時に当該遺族基礎年金と同一の支給事由に基づく遺族厚生年金の受給権を有する場合においては、遺族厚生年金の裁定の請求に併せて行わなければならない。
ただし、被保険者又は被保険者であった者の妻又は子がその者が死亡したことによる遺族厚生年金の受給権を有していない場合は、この限りでない。
第三十八条~第三十九条の二 年金額
第三十八条(年金額)
遺族基礎年金の額は、七十八万九百円に改定率を乗じて得た額(その額に五十円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、五十円以上百円未満の端数が生じたときは、これを百円に切り上げるものとする。)とする。
第三十九条
1 配偶者に支給する遺族基礎年金の額は、前条の規定にかかわらず、同条に定める額に配偶者が遺族基礎年金の受給権を取得した当時第三十七条の二第一項に規定する要件に該当し、かつ、その者と生計を同じくした子につきそれぞれ七万四千九百円に改定率(第二十七条の三及び第二十七条の五の規定の適用がないものとして改定した改定率とする。以下この項において同じ。)を乗じて得た額(そのうち二人までについては、それぞれ二十二万四千七百円に改定率を乗じて得た額とし、それらの額に五十円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、五十円以上百円未満の端数が生じたときは、これを百円に切り上げるものとする。)を加算した額とする。
2 配偶者が遺族基礎年金の受給権を取得した当時胎児であつた子が生まれたときは、前項の規定の適用については、その子は、配偶者がその権利を取得した当時第三十七条の二第一項に規定する要件に該当し、かつ、その者と生計を同じくした子とみなし、その生まれた日の属する月の翌月から、遺族基礎年金の額を改定する。
3 配偶者に支給する遺族基礎年金については、第一項に規定する子が二人以上ある場合であつて、その子のうち一人を除いた子の一人又は二人以上が次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、その該当するに至つた日の属する月の翌月から、その該当するに至つた子の数に応じて、年金額を改定する。
一 死亡したとき。
二 婚姻(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む。以下同じ。)をしたとき。
三 配偶者以外の者の養子(届出をしていないが、事実上養子縁組関係と同様の事情にある者を含む。以下同じ。)となつたとき。
四 離縁によつて、死亡した被保険者又は被保険者であつた者の子でなくなつたとき。
五 配偶者と生計を同じくしなくなつたとき。
六 十八歳に達した日以後の最初の三月三十一日が終了したとき。ただし、障害等級に該当する障害の状態にあるときを除く。
七 障害等級に該当する障害の状態にある子について、その事情がやんだとき。ただし、その子が十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にあるときを除く。
八 二十歳に達したとき。
第三十九条の二
1 子に支給する遺族基礎年金の額は、当該被保険者又は被保険者であつた者の死亡について遺族基礎年金の受給権を取得した子が二人以上あるときは、第三十八条の規定にかかわらず、同条に定める額にその子のうち一人を除いた子につきそれぞれ七万四千九百円に改定率(第二十七条の三及び第二十七条の五の規定の適用がないものとして改定した改定率とする。以下この項において同じ。)を乗じて得た額(そのうち一人については、二十二万四千七百円に改定率を乗じて得た額とし、それらの額に五十円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、五十円以上百円未満の端数が生じたときは、これを百円に切り上げるものとする。)を加算した額を、その子の数で除して得た額とする。
2 前項の場合において、遺族基礎年金の受給権を有する子の数に増減を生じたときは、増減を生じた日の属する月の翌月から、遺族基礎年金の額を改定する。
遺族基礎年金の額
780,900円 × 改定率
端数処理
50円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、50円以上100円未満の端数が生じたときは、これを100円に切り上げる。
配偶者に支給する遺族基礎年金の額
配偶者に支給する遺族基礎年金の額は、780,900円に改定率を乗じて得た額に、配偶者が遺族基礎年金の受給権を取得した当時、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるか又は20歳未満であって障害等級に該当する障害の状態にあり、かつ、現に婚姻をしていない子を有し、かつ、その者と生計を同じくした子につきそれぞれ74,900円に改定率を乗じて得た額(そのうち2人までについては、それぞれ224,700円に改定率を乗じて得た額)を加算した額とする。
| 子 | 子に対する加算額(1人につき) |
| 第1子及び第2子 | 224,700円 × 改定率 |
| 第3子以降 | 74,900円 × 改定率 |
端数処理
50円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、50円以上100円未満の端数が生じたときは、これを100円に切り上げる
遺族基礎年金額の改定
増額改定
配偶者が遺族基礎年金の受給権を取得した当時胎児であった子が生まれたときは、その子は、配偶者がその権利を取得した当時、遺族の範囲に規定する要件に該当し、かつ、その者と生計を同じくした子とみなし、その生まれた日の属する月の翌月から、遺族基礎年金の額を改定する。
減額改定
配偶者に支給する遺族基礎年金については、遺族の範囲に規定する子が2人以上ある場合であって、その子のうち1人を除いた子が次の(1)~(8)のいずれかに該当するに至ったときは、その該当するに至った日の属する月の翌月から、その該当するに至った子の数に応じて、年金額を改定する。
(1)死亡したとき
(2)婚姻(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む)をしたとき
(3)配偶者以外の者の養子(届出をしていないが、事実上養子縁組関係と同様の事情にある者を含む)となったとき
(4)離縁によって、死亡した被保険者又は被保険者であった者の子でなくなったとき
(5)配偶者と生計を同じくしなくなったとき
(6)18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したとき(障害等級に該当する障害の状態にあるときを除く)
(7)障害等級に該当する障害の状態にある子について、その事情がやんだとき(その子が18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるときを除く)
(8)20歳に達したとき
子に支給する遺族基礎年金の額
子に支給する遺族基礎年金の額は、当該被保険者又は被保険者であった者の死亡について遺族基礎年金の受給権を取得した子が2人以上あるときは、780,900円に改定率を乗じて得た額に、その子のうち1人を除いた子につきそれぞれ74,900円に改定率を乗じて得た額(そのうち1人については、224,700円に改定率を乗じて得た額)を加算した額を、その子の数で除して得た額とする。
| 子 | 子に対する加算額 |
| 第2子 | 224,700円 × 改定率 |
| 第3子以降 | 74,900円 × 改定率(1人につき) |
端数処理
50円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、50円以上100円未満の端数が生じたときは、これを100円に切り上げる
遺族基礎年金額の改定
遺族基礎年金の受給権を有する子の数に増減を生じたときは、増減を生じた日の属する月の翌月から、遺族基礎年金の額を改定する。
第四十条 失権
第四十条(失権)
1 遺族基礎年金の受給権は、受給権者が次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、消滅する。
一 死亡したとき。
二 婚姻をしたとき。
三 養子となつたとき(直系血族又は直系姻族の養子となつたときを除く。)。
2 配偶者の有する遺族基礎年金の受給権は、前項の規定によつて消滅するほか、第三十九条第一項に規定する子が一人であるときはその子が、同項に規定する子が二人以上であるときは同時に又は時を異にしてその全ての子が、同条第三項各号のいずれかに該当するに至つたときは、消滅する。
3 子の有する遺族基礎年金の受給権は、第一項の規定によつて消滅するほか、子が次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、消滅する。
一 離縁によつて、死亡した被保険者又は被保険者であつた者の子でなくなつたとき。
二 十八歳に達した日以後の最初の三月三十一日が終了したとき。ただし、障害等級に該当する障害の状態にあるときを除く。
三 障害等級に該当する障害の状態にある子について、その事情がやんだとき。ただし、その子が十八歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にあるときを除く。
四 二十歳に達したとき。
失権事由
遺族基礎年金の受給権は、受給権者が次の(1)~(3)のいずれかに該当するに至ったときは、消滅する。
(1)死亡したとき
(2)婚姻(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む)をしたとき
(3)養子となったとき(直系血族又は直系姻族の養子となったときを除く)
配偶者の失権事由
配偶者の有する遺族基礎年金の受給権は、配偶者自身が失権事由に該当するとき消滅する。
また、その受給権に係る、全ての子が、(1)~(8)のいずれかに該当するに至ったとき、消滅する。
(1)死亡したとき
(2)婚姻(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む)をしたとき
(3)配偶者以外の者の養子(届出をしていないが、事実上養子縁組関係と同様の事情にある者を含む)となったとき
(4)離縁によって、死亡した被保険者又は被保険者であった者の子でなくなったとき
(5)配偶者と生計を同じくしなくなったとき
(6)18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したとき(障害等級に該当する障害の状態にあるときを除く)
(7)障害等級に該当する障害の状態にある子について、その事情がやんだとき(その子が18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるときを除く)
(8)20歳に達したとき
子の失権事由
子の有する遺族基礎年金の受給権は、子自身が失権事由に該当するとき消滅する。
また、子が次の(1)~(4)のいずれかに該当するに至ったとき、消滅する。
(1)離縁によって、死亡した被保険者又は被保険者であった者の子でなくなったとき
(2)18歳に達した日以後の最初の3月31日が終了したとき(障害等級に該当する障害の状態にあるときを除く)
(3)障害等級に該当する障害の状態にある子について、その事情がやんだとき(その子が18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるときを除く)
(4)20歳に達したとき
第四十一条 支給停止
第四十一条(支給停止)
1 遺族基礎年金は、当該被保険者又は被保険者であつた者の死亡について、労働基準法の規定による遺族補償が行われるべきものであるときは、死亡日から六年間、その支給を停止する。
2 子に対する遺族基礎年金は、配偶者が遺族基礎年金の受給権を有するとき(配偶者に対する遺族基礎年金が第二十条の二第一項若しくは第二項又は次条第一項の規定によりその支給を停止されているときを除く。)、又は生計を同じくするその子の父若しくは母があるときは、その間、その支給を停止する。
第四十一条の二
1 配偶者に対する遺族基礎年金は、その者の所在が一年以上明らかでないときは、遺族基礎年金の受給権を有する子の申請によつて、その所在が明らかでなくなつた時に遡つて、その支給を停止する。
2 配偶者は、いつでも、前項の規定による支給の停止の解除を申請することができる。
第四十二条
1 遺族基礎年金の受給権を有する子が二人以上ある場合において、その子のうち一人以上の子の所在が一年以上明らかでないときは、その子に対する遺族基礎年金は、他の子の申請によつて、その所在が明らかでなくなつた時にさかのぼつて、その支給を停止する。
2 前項の規定によつて遺族基礎年金の支給を停止された子は、いつでも、その支給の停止の解除を申請することができる。
3 第三十九条の二第二項の規定は、第一項の規定により遺族基礎年金の支給が停止され、又は前項の規定によりその停止が解除された場合に準用する。この場合において、同条第二項中「増減を生じた日」とあるのは、「支給が停止され、又はその停止が解除された日」と読み替えるものとする。
支給停止
遺族基礎年金は、当該被保険者又は被保険者であった者の死亡について、労働基準法の規定による遺族補償が行われるべきものであるときは、死亡日から6年間、その支給を停止する。
配偶者に対する遺族基礎年金の支給停止
配偶者に対する遺族基礎年金は、その者の所在が1年以上明らかでないときは、遺族基礎年金の受給権を有する子の申請によって、その所在が明らかでなくなった時に遡って、その支給を停止する。
配偶者は、いつでも、支給の停止の解除を申請することができる。
子に対する遺族基礎年金の支給停止
(1)子に対する遺族基礎年金は、配偶者が遺族基礎年金の受給権を有するとき(配偶者に対する遺族基礎年金が支給を停止されているときを除く)、又は生計を同じくするその子の父若しくは母があるときは、その間、その支給を停止する。(法41条第2項)
(2)遺族基礎年金の受給権を有する子が2人以上ある場合において、その子のうち1人以上の子の所在が1年以上明らかでないときは、その子に対する遺族基礎年金は、他の子の申請によつて、その所在が明らかでなくなった時にさかのぼって、その支給を停止する。
遺族基礎年金の支給を停止された子は、いつでも、その支給の停止の解除を申請することができる。
第五節 付加年金、寡婦年金及び死亡一時金
第一款 付加年金
第四十三条 支給要件
第四十三条(支給要件)
付加年金は、第八十七条の二第一項の規定による保険料に係る保険料納付済期間を有する者が老齢基礎年金の受給権を取得したときに、その者に支給する。
注記
付加保険料に係る保険料納付済期間を有する者が、老齢基礎年金の受給権を取得したときに、その者に支給する。
第四十四条 年金額
第四十四条(年金額)
付加年金の額は、二百円に第八十七条の二第一項の規定による保険料に係る保険料納付済期間の月数を乗じて得た額とする。
注記
付加年金の額 = 200円 × 付加保険料に係る保険料納付済期間の月数
第四十五条 国民年金基金又は国民年金基金連合会の解散の場合の取扱い
第四十五条(国民年金基金又は国民年金基金連合会の解散の場合の取扱い)
1 国民年金基金又は国民年金基金連合会が解散したときは、次の各号に掲げる期間は、それぞれ、第八十七条の二第一項の規定による保険料に係る保険料納付済期間とみなして、前二条の規定を適用する。
一 その解散前に納付された掛金に係る国民年金基金の加入員であつた期間であつて、国民年金基金連合会がその支給に関する義務を負つている年金の額の計算の基礎となる期間を除いたもの(第八十七条の規定による保険料に係る保険料納付済期間である期間に限る。)
二 その解散に係る国民年金基金連合会がその支給に関する義務を負つていた年金の額の計算の基礎となる国民年金基金の加入員であつた期間であつて、納付された掛金に係るもの(第八十七条の規定による保険料に係る保険料納付済期間である期間に限る。)
2 前項の場合において、国民年金基金の加入員であつた者が付加年金の受給権を取得した後に当該国民年金基金又はその者に対し年金の支給に関する義務を負つていた国民年金基金連合会が解散したものであるときは、その国民年金基金又は国民年金基金連合会が解散した月の翌月から、当該付加年金の額を改定する。
3 第一項の場合において、国民年金基金の加入員であつた者が老齢基礎年金の受給権を取得した後に当該国民年金基金又はその者に対し年金の支給に関する義務を負つていた国民年金基金連合会が解散したものである場合(前項の規定に該当する場合を除く。)におけるその者に対する第四十三条の規定の適用については、同条中「老齢基礎年金の受給権を取得」とあるのは、「加入員であつた国民年金基金又はその者に対し年金の支給に関する義務を負つていた国民年金基金連合会が解散」と読み替えるものとする。
第四十六条 支給の繰下げ
第四十六条(支給の繰下げ)
1 付加年金の支給は、その受給権者が第二十八条第一項に規定する支給繰下げの申出(同条第五項の規定により同条第一項の申出があつたものとみなされた場合における当該申出を含む。)を行つたときは、第十八条第一項の規定にかかわらず、当該申出のあつた日の属する月の翌月から始めるものとする。
2 第二十八条第四項の規定は、前項の規定によつて支給する付加年金の額について準用する。この場合において、同条第四項中「第二十七条」とあるのは、「第四十四条」と読み替えるものとする。
支給の繰下げ
付加年金の支給は、その受給権者が老齢基礎年金の支給繰下げの申出を行ったとき、老齢基礎年金と同様に、当該申出のあった日の属する月の翌月から始める。
支給繰下げの申出をした者に支給する付加年金の額は、
200円 × 付加保険料に係る保険料納付済期間の月数 × 増額率
とする。
増額率は、1,000分の7(0.7%)に老齢基礎年金の受給権を取得した日の属する月から老齢基礎年金の支給繰下げの申出をした日の属する月の前月までの月数(当該月数が120を超えるときは、120)を乗じて得た率をいう。(令4条の5)
支給の繰上げ(法附則9条の2)
付加年金の支給は、その受給権者が老齢基礎年金の支給繰上げの申出を行ったとき、老齢基礎年金と同様に、当該申出のあった日の属する月の翌月から始める。
支給繰上げの申出をした者に支給する付加年金の額は、
200円 × 付加保険料に係る保険料納付済期間の月数 × 減額率
とする。
減額率は、1,000分の4(0.4%)に老齢基礎年金の支給の繰上げを請求した日の属する月から65歳に達する日の属する月の前月までの月数を乗じて得た率をいう。(令12条)
第四十七条~第四十八条 支給停止・失権
第四十七条(支給停止)
付加年金は、老齢基礎年金がその全額につき支給を停止されているときは、その間、その支給を停止する。
第四十八条(失権)
付加年金の受給権は、受給権者が死亡したときは、消滅する。
第二款 寡婦年金
第四十九条~第五十二条 寡婦年金
第四十九条(支給要件)
1 寡婦年金は、死亡日の前日において死亡日の属する月の前月までの第一号被保険者としての被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が十年以上である夫(保険料納付済期間又は第九十条の三第一項の規定により納付することを要しないものとされた保険料に係る期間以外の保険料免除期間を有する者に限る。)が死亡した場合において、夫の死亡の当時夫によつて生計を維持し、かつ、夫との婚姻関係(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む。)が十年以上継続した六十五歳未満の妻があるときに、その者に支給する。ただし、老齢基礎年金又は障害基礎年金の支給を受けたことがある夫が死亡したときは、この限りでない。
2 第三十七条の二第三項の規定は、前項の場合に準用する。この場合において、同条第三項中「被保険者又は被保険者であつた者」とあるのは、「夫」と読み替えるものとする。
3 六十歳未満の妻に支給する寡婦年金は、第十八条第一項の規定にかかわらず、妻が六十歳に達した日の属する月の翌月から、その支給を始める。
第五十条(年金額)
寡婦年金の額は、死亡日の属する月の前月までの第一号被保険者としての被保険者期間に係る死亡日の前日における保険料納付済期間及び保険料免除期間につき、第二十七条の規定の例によつて計算した額の四分の三に相当する額とする。
第五十一条(失権)
寡婦年金の受給権は、受給権者が六十五歳に達したとき、又は第四十条第一項各号のいずれかに該当するに至つたときは、消滅する。
第五十二条(支給停止)
寡婦年金は、当該夫の死亡について第四十一条第一項に規定する給付が行われるべきものであるときは、死亡日から六年間、その支給を停止する。
寡婦年金の支給要件
寡婦年金は、次の(1)~(5)のいずれも満たすとき、死亡した夫の妻に支給される。
(1)死亡日の前日において死亡日の属する月の前月までの第1号被保険者としての被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が10年以上である夫(保険料納付済期間又は学生の保険料特例の規定及び保険料納付猶予制度の規定により納付することを要しないものとされた保険料に係る期間以外の保険料免除期間を有する者に限る)が死亡したこと
(2)夫の死亡の当時夫によって生計を維持していたこと
(3)夫との婚姻関係(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む)が10年以上継続したこと
(4)65歳未満であるとき
(5)夫が、老齢基礎年金又は障害基礎年金の支給を受けたことがないこと
ただし、60歳未満の妻に支給する寡婦年金は、妻が60歳に達した日の属する月の翌月から、その支給を始める。
寡婦年金の額
寡婦年金の額は、死亡日の属する月の前月までの第1号被保険者としての被保険者期間に係る死亡日の前日における保険料納付済期間及び保険料免除期間につき、老齢基礎年金の規定の例によって計算した額の4分の3に相当する額とする。
失権
寡婦年金の受給権は、受給権者が次の(1)~(5)のいずれかに該当するに至ったときは、消滅する。
(1)65歳に達したとき
(2)死亡したとき
(3)婚姻(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む)をしたとき
(4)養子となったとき(直系血族又は直系姻族の養子となったときを除く)
(5)繰上げ支給による老齢基礎年金の受給権を取得したとき
支給停止
寡婦年金は、当該夫の死亡について労働基準法の規定による遺族補償が行われるべきものであるときは、死亡日から6年間、その支給を停止する。
第三款 死亡一時金
第五十二条の二~第五十二条の六 死亡一時金
第五十二条の二(支給要件)
1 死亡一時金は、死亡日の前日において死亡日の属する月の前月までの第一号被保険者としての被保険者期間に係る保険料納付済期間の月数、保険料四分の一免除期間の月数の四分の三に相当する月数、保険料半額免除期間の月数の二分の一に相当する月数及び保険料四分の三免除期間の月数の四分の一に相当する月数を合算した月数が三十六月以上である者が死亡した場合において、その者に遺族があるときに、その遺族に支給する。ただし、老齢基礎年金又は障害基礎年金の支給を受けたことがある者が死亡したときは、この限りでない。
2 前項の規定にかかわらず、死亡一時金は、次の各号のいずれかに該当するときは、支給しない。
一 死亡した者の死亡日においてその者の死亡により遺族基礎年金を受けることができる者があるとき。ただし、当該死亡日の属する月に当該遺族基礎年金の受給権が消滅したときを除く。
二 死亡した者の死亡日において胎児である子がある場合であつて、当該胎児であつた子が生まれた日においてその子又は死亡した者の配偶者が死亡した者の死亡により遺族基礎年金を受けることができるに至つたとき。ただし、当該胎児であつた子が生まれた日の属する月に当該遺族基礎年金の受給権が消滅したときを除く。
3 第一項に規定する死亡した者の子がその者の死亡により遺族基礎年金の受給権を取得した場合(その者の死亡によりその者の配偶者が遺族基礎年金の受給権を取得した場合を除く。)であつて、その受給権を取得した当時その子と生計を同じくするその子の父又は母があることにより第四十一条第二項の規定によつて当該遺族基礎年金の支給が停止されるものであるときは、前項の規定は適用しない。
第五十二条の三(遺族の範囲及び順位等)
1 死亡一時金を受けることができる遺族は、死亡した者の配偶者、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹であつて、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたものとする。ただし、前条第三項の規定に該当する場合において支給する死亡一時金を受けることができる遺族は、死亡した者の配偶者であつて、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたものとする。
2 死亡一時金(前項ただし書に規定するものを除く。次項において同じ。)を受けるべき者の順位は、前項に規定する順序による。
3 死亡一時金を受けるべき同順位の遺族が二人以上あるときは、その一人のした請求は、全員のためその全額につきしたものとみなし、その一人に対してした支給は、全員に対してしたものとみなす。
第五十二条の四(金額)
1 死亡一時金の額は、死亡日の属する月の前月までの第一号被保険者としての被保険者期間に係る死亡日の前日における保険料納付済期間の月数、保険料四分の一免除期間の月数の四分の三に相当する月数、保険料半額免除期間の月数の二分の一に相当する月数及び保険料四分の三免除期間の月数の四分の一に相当する月数を合算した月数に応じて、それぞれ次の表の下欄に定める額とする。
死亡日の属する月の前月までの被保険者期間に係る死亡日の前日における保険料納付済期間の月数、保険料四分の一免除期間の月数の四分の三に相当する月数、保険料半額免除期間の月数の二分の一に相当する月数及び保険料四分の三免除期間の月数の四分の一に相当する月数を合算した月数
金額
三六月以上一八〇月未満 一二〇、〇〇〇円
一八〇月以上二四〇月未満 一四五、〇〇〇円
二四〇月以上三〇〇月未満 一七〇、〇〇〇円
三〇〇月以上三六〇月未満 二二〇、〇〇〇円
三六〇月以上四二〇月未満 二七〇、〇〇〇円
四二〇月以上 三二〇、〇〇〇円
2 死亡日の属する月の前月までの第一号被保険者としての被保険者期間に係る死亡日の前日における第八十七条の二第一項の規定による保険料に係る保険料納付済期間が三年以上である者の遺族に支給する死亡一時金の額は、前項の規定にかかわらず、同項に定める額に八千五百円を加算した額とする。
第五十二条の五
第四十五条第一項の規定は、死亡一時金について準用する。この場合において、同項中「前二条」とあるのは、「第五十二条の四第二項」と読み替えるものとする。
第五十二条の六(支給の調整)
第五十二条の三の規定により死亡一時金の支給を受ける者が、第五十二条の二第一項に規定する者の死亡により寡婦年金を受けることができるときは、その者の選択により、死亡一時金と寡婦年金とのうち、その一を支給し、他は支給しない。
第五十三条から第六十八条まで 削除
死亡一時金の支給要件
死亡一時金は、次の(1)及び(2)のいずれも満たすとき、支給される。
(1)死亡一時金は、死亡日の前日において死亡日の属する月の前月までの第1号被保険者としての被保険者期間に係る保険料納付済期間の月数、保険料4分の1免除期間の月数の4分の3に相当する月数、保険料半額免除期間の月数の2分の1に相当する月数及び保険料4分の3免除期間の月数の4分の1に相当する月数を合算した月数が36月以上である者が死亡した
(2)死亡した者が、老齢基礎年金又は障害基礎年金の支給を受けたことがないこと
死亡した者の子が、その者の死亡により遺族基礎年金の受給権を取得した場合(その者の死亡によりその者の配偶者が遺族基礎年金の受給権を取得した場合を除く)であって、その受給権を取得した当時その子と生計を同じくするその子の父又は母があることにより当該遺族基礎年金の支給が停止されるものであるときは、死亡した者の配偶者であって、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしたものに、死亡一時金が支給される。
死亡一時金の不支給要件
死亡一時金は、次の(1)(2)のいずれかに該当するときは、支給しない。
(1)死亡した者の死亡日においてその者の死亡により遺族基礎年金を受けることができる者があるとき。ただし、当該死亡日の属する月に当該遺族基礎年金の受給権が消滅したときを除く。
(2)死亡した者の死亡日において胎児である子がある場合であって、当該胎児であった子が生まれた日においてその子又は死亡した者の配偶者が死亡した者の死亡により遺族基礎年金を受けることができるに至ったとき。ただし、当該胎児であった子が生まれた日の属する月に当該遺族基礎年金の受給権が消滅したときを除く。
遺族の範囲及び順位等
遺族の範囲
死亡一時金を受けることができる遺族は、死亡した者の配偶者、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹であって、その者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたものとする。
遺族の順位
死亡一時金を受けるべき者の順位は、配偶者、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹の順序による。
同順位の遺族が2人以上あるとき
死亡一時金を受けるべき同順位の遺族が2人以上あるときは、その1人のした請求は、全員のためその全額につきしたものとみなし、その1人に対してした支給は、全員に対してしたものとみなす。
死亡一時金の額
死亡一時金の額は、死亡日の属する月の前月までの第1号被保険者としての被保険者期間に係る死亡日の前日における保険料納付済期間の月数、保険料4分の1免除期間の月数の4分の3に相当する月数、保険料半額免除期間の月数の2分の1に相当する月数及び保険料4分の3免除期間の月数の4分の1に相当する月数を合算した月数に応じて、それぞれ下表に定める額とする。
| 合算した月数 | 金額 |
| 36月以上180月未満 | 120,000円 |
| 180月以上240月未満 | 145,000円 |
| 240月以上300月未満 | 170,000円 |
| 300月以上360月未満 | 220,000円 |
| 360月以上420月未満 | 270,000円 |
| 420月以上 | 320,000円 |
加算額
死亡日の属する月の前月までの第1号被保険者としての被保険者期間に係る死亡日の前日における付加保険料納付済期間が3年以上である者の遺族に支給する死亡一時金の額は、上表の掲げる額に8,500円を加算した額とする。
支給の調整
死亡一時金の支給を受ける者が、同一人の死亡により寡婦年金を受けることができるときは、その者の選択により、死亡一時金と寡婦年金とのうち、その一を支給し、他は支給しない。
その他の支給
特別一時金(昭60法附則94条)
支給要件
昭和61年4月1日において障害年金等を受ける権利を有し、かつ、当該障害年金等を受ける権利を有するに至った日から昭和61年4月1日の前日までの期間に係る旧国民年金法の任意加入被保険者(以下「対象旧保険料納付済期間」という)を有する者は、政令で定めるところにより、特別一時金の支給を請求することができる。
ただし、その者が昭和61年4月1日から特別一時金の支給を請求する日の前日までの間に、当該障害年金等を受ける権利が消滅したとき、特別一時金は支給されない。
支給額
特別一時金の額は、昭和36年4月1日から昭和61年4月1日の前日までの期間に係る国民年金の保険料の額の合計額を基準として、対象旧保険料納付済期間に応じて政令で定めるところにより算定した額とする。
脱退一時金(法附則9条の3の2)
支給要件
当分の間、次の(1)~(4)のいずれも満たすとき、脱退一時金の支給を請求することができる。
(1)保険料納付済期間等の月数が6月以上であること
(2)日本国籍を有しないこと
(3)被保険者でないこと
(4)老齢基礎年金の受給資格期間を満たしていないこと
ただし、その者が次の(1)~(3)のいずれかに該当するときは、脱退一時金の支給を請求することができない。
(1)日本国内に住所を有するとき
(2)障害基礎年金その他政令で定める給付の受給権を有したことがあるとき
(3)最後に被保険者の資格を喪失した日(同日において日本国内に住所を有していた者にあっては、同日後初めて、日本国内に住所を有しなくなった日)から起算して2年を経過しているとき
- 「保険料納付済期間等の月数」とは、請求の日の前日において請求の日の属する月の前月までの第1号被保険者としての被保険者期間に係る保険料納付済期間の月数、保険料4分の1免除期間の月数の4分の3に相当する月数、保険料半額免除期間の月数の2分の1に相当する月数及び保険料4分の3免除期間の月数の4分の1に相当する月数を合算した月数をいう。
支給額
脱退一時金の額は、基準月の属する年度における保険料の額に2分の1を乗じて得た額に保険料納付済期間等の月数に応じて政令で定める数を乗じて得た額とする。
- 「基準月」とは、請求の日の属する月の前月までの第1号被保険者としての被保険者期間に係る保険料納付済期間、保険料4分の1免除期間、保険料半額免除期間又は保険料4分の3免除期間のうち請求の日の前日までに当該期間の各月の保険料として納付された保険料に係る月のうち直近の月をいう。
脱退一時金の計算の基礎となった期間
脱退一時金の支給を受けたときは、支給を受けた者は、その額の計算の基礎となった第1号被保険者としての被保険者であった期間は、被保険者でなかったものとみなす。
審査請求
脱退一時金に関する処分に不服がある者は、社会保険審査会に対して審査請求をすることができる。
第六節 給付の制限
第六十九条~第七十三条 給付制限
第六十九条
故意に障害又はその直接の原因となつた事故を生じさせた者の当該障害については、これを支給事由とする障害基礎年金は、支給しない。
第七十条
故意の犯罪行為若しくは重大な過失により、又は正当な理由がなくて療養に関する指示に従わないことにより、障害若しくはその原因となつた事故を生じさせ、又は障害の程度を増進させた者の当該障害については、これを支給事由とする給付は、その全部又は一部を行わないことができる。自己の故意の犯罪行為若しくは重大な過失により、又は正当な理由がなくて療養に関する指示に従わないことにより、死亡又はその原因となつた事故を生じさせた者の死亡についても、同様とする。
第七十一条
1 遺族基礎年金、寡婦年金又は死亡一時金は、被保険者又は被保険者であつた者を故意に死亡させた者には、支給しない。被保険者又は被保険者であつた者の死亡前に、その者の死亡によつて遺族基礎年金又は死亡一時金の受給権者となるべき者を故意に死亡させた者についても、同様とする。
2 遺族基礎年金の受給権は、受給権者が他の受給権者を故意に死亡させたときは、消滅する。
第七十二条
年金給付は、次の各号のいずれかに該当する場合においては、その額の全部又は一部につき、その支給を停止することができる。
一 受給権者が、正当な理由がなくて、第百七条第一項の規定による命令に従わず、又は同項の規定による当該職員の質問に応じなかつたとき。
二 障害基礎年金の受給権者又は第百七条第二項に規定する子が、正当な理由がなくて、同項の規定による命令に従わず、又は同項の規定による当該職員の診断を拒んだとき。
第七十三条
受給権者が、正当な理由がなくて、第百五条第三項の規定による届出をせず、又は書類その他の物件を提出しないときは、年金給付の支払を一時差し止めることができる。
年金給付の支給停止
年金給付は、次の(1)又は(2)のいずれかに該当する場合においては、その額の全部又は一部につき、その支給を停止することができる。
(1)受給権者が、正当な理由がなくて、第107条第1項の規定による命令に従わず、又は同項の規定による当該職員の質問に応じなかったとき(受給権者に関する調査)
(2)障害基礎年金の受給権者又は第107条第2項に規定する子が、正当な理由がなくて、同項の規定による命令に従わず、又は同項の規定による当該職員の診断を拒んだとき
年金給付の一時差し止め
受給権者が、正当な理由がなくて、厚生労働大臣に必要な届出をせず、又は書類その他の物件を提出しないときは、年金給付の支払を一時差し止めることができる。

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