相続手続の効率化、利用時の注意点

相続手続きは多くの書類や手続きが必要であり、煩雑になりがちです。しかし、適切な準備と専門家のサポートを活用することで、スムーズに進めることが可能です。
本コラムでは、相続手続の効率化のポイントや利用時の注意点について解説します。

戸籍証明書等の広域交付制度(2024.3.1~)

本籍地以外の市区町村の窓口でも、戸籍証明書・除籍証明書を請求できるようになりました。

これによって、本籍地が遠くにある方でも、お住まいや勤務先の最寄りの市区町村の窓口で請求できます。

また、ほしい戸籍の本籍地が全国各地にあっても、1か所の市区町村の窓口でまとめて請求できます。

法定相続情報証明制度(2017.5.1~)

本制度は、相続人から相続関係を一覧に表した図(法定相続情報一覧図)とともに、戸除籍謄本等の束を登記所に提出していただき、一覧図の内容が民法に定められた相続関係と合致していることを登記官が確認した上で、その一覧図に認証文を付した写しを無料で交付するというものです。

不動産の登記名義人(所有者)が亡くなられた場合、相続によって不動産を取得した相続人は、その所有権の取得を知った日から3年以内に相続登記の申請をしなければならないとして、2024年(令和6年)4月1日以降、相続登記の申請が義務化されました。
 相続登記の申請をするに当たって、所有する不動産が複数の管轄にまたがって所在する場合には、それぞれの不動産の所在地を管轄する法務局に対し、お亡くなりになられた方の相続関係書類として、戸除籍謄本等の原本の束を提出しなければなりません。
 法定相続情報一覧図の写しは、戸除籍謄本等の束の代わりに相続登記にご利用いただくことができるため、本制度を利用すれば、複数の法務局に戸除籍謄本等の束を出す必要がなくなります。
 さらに、他の行政庁や金融機関などの様々な相続関係手続にもご利用いただけることから、これらの手続においても、戸除籍謄本等の束を何度も出し直す必要がなくなるというメリットがあります。

法定相続情報証明制度

 法定相続情報証明制度は、日本の法務省が2017年に導入した制度で、相続手続きを簡素化するための仕組みです。この制度では、被相続人(亡くなった方)の法定相続人情報…

生命保険契約照会制度

本制度は、生命保険協会が実施し、ご親族等が死亡した場合、または認知判断能力が低下した場合、当該ご親族等が保険契約者または被保険者となっている生命保険契約の有無を、生命保険会社に確認する制度です。

調査対象となるのは、生命保険協会に加盟する生命保険会社の、照会受付日現在有効に継続している個人保険契約で、死亡保険金支払済、解約済、失効等であるものは含まれません。照会事由が死亡の場合は死亡日まで最低3年間は遡って調査します。なお、財形保険・財形年金保険、支払が開始した年金保険、保険金等が据置きとなっている保険は対象外です。

登録済加入者情報の開示請求

登録済加入者情報の開示請求(以下「開示請求」)は、振替株式等に係る口座が開設されている証券会社、信託銀行等(口座管理機関)を有料で確認することができる制度です。

登録済加入者情報の開示請求ができるケース

証券会社等の登録済加入者情報の開示請求は、特定の目的に限り認められます。以下のようなケースが代表的です。

  • 相続手続き: 被相続人(亡くなった方)が証券会社に口座を持っていた場合、相続人がその情報を確認するために開示請求が必要になることがあります。
  • 債権回収: 裁判所の決定に基づき、債務者の金融資産を把握するために情報開示を求める場合があります。
  • 法的手続き: 証券口座の保有者が詐欺や違法行為に関与している場合、司法当局が開示請求を行うことがあります。

開示請求の際の注意点

開示請求を行う際には、以下のポイントに注意する必要があります。

  • 証券会社ごとに対応が異なる
    • 各証券会社の規定により、手続きや必要書類が異なる場合があります。事前に確認しておくことが重要です。
  • 開示される情報の範囲
    • 開示請求を行ったとしても、全ての情報が提供されるわけではなく、必要最小限の範囲に制限されることがあります。
  • 手続きに時間がかかる場合がある
    • 特に相続手続きに関する情報開示は、証券会社や関係機関の審査が必要なため、数週間から数ヶ月かかることもあります。

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