高齢者世代のための給付金及び補助金を受けるためには
~見落としがちな制度を賢く活用し、安心のセカンドライフを~
目次
1.高齢者が受けられる「給付金」「補助金」とは?
高齢者向けの支援制度には、国・自治体・民間のものを含めると非常に多岐にわたります。
しかし実際には、「存在自体を知らない」「申請方法が難しい」「どれが自分に該当するかわからない」といった理由で、多くの高齢者が本来受けられる給付金や補助金を利用できていないのが現状です。
そのため、まず重要なのは
①どのような給付金・補助金があるのかを知ること
②自分が対象になる条件を確認すること
③必要書類を揃え適切な窓口に申請すること
です。
本記事では、高齢者が受けられる代表的な支援制度を紹介し、受けるために何をすべきかを分かりやすく解説します。
2.高齢者が受けられる代表的な給付金・補助金(国の制度)
(1)高齢者の医療費を軽減する制度
◆高額療養費制度
医療費の上限を年収に応じて定め、一定額を超えた分が払い戻される制度です。
高齢者は上限額が低く設定されているため、非常に利用価値が高い制度です。
病院窓口での一時負担を軽減できる「限度額適用認定証」の交付も有効活用しましょう。
◆高齢者医療保険(後期高齢者医療制度)
75歳以上が対象で、所得に応じた自己負担割合(1割・2割・3割)が適用されます。
毎年の収入変動により負担割合が変わるため、更新のたびに確認が必要です。
(2)介護が必要な場合に受けられる給付
◆介護保険サービス
要介護認定を受けることで、
- 訪問介護
- デイサービス
- ショートステイ
- 福祉用具レンタル
- 住宅改修費(手すり・段差解消)
などの支援を利用できます。
◆特定入所者介護サービス費(いわゆる「補足給付」)
介護施設に入所する際、食費・居住費が所得に応じて軽減される制度です。
資産(預貯金)要件があるため、申請時に通帳の写しなどが必要になります。
(3)年金の追加給付
◆振替加算
配偶者の老齢厚生年金に基づき、条件を満たす場合に年金額が加算されます。
◆障害年金
障害状態がある高齢者は、老齢年金ではなく障害年金の方が有利になる場合があります。
3.自治体が実施する高齢者向け給付金・補助金
高齢者支援は、自治体ごとに独自の制度が多く存在します。以下はその典型例です。
(1)高齢者向け住宅改修補助
段差解消・手すり設置・スロープ設置など、介護保険に加えて自治体の補助が受けられる場合があります。
(2)水道料金・ごみ処理料金の減免
高齢世帯や一定所得以下の世帯に対して、公共料金の割引制度があります。
(3)バス・電車などの交通費助成
「シルバーパス」など、自治体独自の交通費支援制度も広く実施されています。
(4)高齢者生活支援サービス
- 見守り支援
- 安否確認サービス
- 電球交換や簡易清掃のサポート
など、生活の質を維持するための補助が整えられています。
自治体制度は非常に多様であるため、市区町村の高齢者福祉課が最も確実な情報源です。
4.給付金・補助金を受けるための基本ステップ
◆ステップ1:自分の状況に該当する制度をリストアップする
- 年齢
- 所得
- 障害の有無
- 同居家族
- 介護の必要度
これらで利用可能な制度は大きく変わります。
インターネットだけでは漏れが多く、専門家の確認が有効です。
◆ステップ2:必要書類を揃える
多くの制度で必要となるのは、
- マイナンバーカード(本人確認)
- 健康保険証
- 収入に関する書類(年金額通知書、課税証明書)
- 預貯金の確認資料(通帳など)
- 医師の意見書(介護保険の申請の場合)
書類の不足で申請が遅れるケースが多いため、早めの準備が重要です。
◆ステップ3:申請先を確認し、窓口で手続きを行う
申請先は制度により異なり、
- 市区町村役場
- 年金事務所
- 介護保険の窓口
- 医療保険の運営者
などが担当します。
制度は「申請主義」が基本です。
申請しなければ受けられない給付金がほとんどであることを理解しておきましょう。
◆ステップ4:定期的に制度を見直す
高齢者の生活環境は変わりやすく、
- 入院が増える
- 介護度が変わる
- 収入が変動する
などの理由で、受けられる支援が変わります。
年1回は、制度の見直しを行うことが理想的です。
5.高齢者が見落としがちなポイントとは?
●「自分は対象外だ」と思い込んでいる
制度は毎年のように改正されており、
「去年は対象外 → 今年は対象になる」
というケースは頻繁にあります。
●自治体独自制度が非常に多い
“住んでいる地域によって、受けられる支援が大きく変わる”
これが高齢者支援の最大の特徴です。
●家族が申請の存在を知らない
高齢者本人が情報収集できない場合、家族が制度を知っておくことが重要です。
●手続きが複雑で諦めてしまう
制度ごとに書類が異なるため、申請代行やサポートを受けるメリットは大きいといえます。
6.ファイナンシャルプランナー(FP)ができること
FPは、高齢者の生活設計を総合的に見ながら、
- 受けられる給付金・補助金の整理
- 年金・医療・介護制度の解説
- 老後費用のシミュレーション
- 家計の改善アドバイス
- 各種制度を最大限活用するためのプランニング
を行うことができます。
特に高齢者支援制度は非常に複雑で、制度が重複するケースも多いため、
専門的視点で制度を組み合わせることが重要です。
7.まとめ
高齢者が受けられる給付金や補助金は、
- 医療
- 介護
- 生活支援
- 住宅改修
- 交通費
など、実に幅広く用意されています。
しかし、申請しなければ受けられない制度が多く、情報収集を怠ると大きな損失につながりかねません。
自分の状況に合った制度を知り、正しく申請すること
——これこそが、高齢期の生活を安心して送るための最も確実な方法です。
制度の確認や手続きに不安がある場合は、ぜひファイナンシャルプランナーへご相談ください。
あなたの状況に応じた最適な支援制度をご提案し、安心して暮らせるセカンドライフをサポートいたします。

