年金生活者支援給付金と他の制度との併給の可否
年金生活者支援給付金については、
「どの制度と一緒にもらえるのか/もらえないのか」が非常に重要なポイントです。
社会保険労務士の視点で、併給の可否を制度別に整理します。
目次
1.公的年金との併給は可能?
▶ 可能です(前提条件)
年金生活者支援給付金は、
老齢基礎年金・障害基礎年金・遺族基礎年金に上乗せして支給される制度です。
| 年金の種類 | 併給可否 |
|---|---|
| 老齢基礎年金 | 〇 併給可 |
| 障害基礎年金 | 〇 併給可 |
| 遺族基礎年金 | 〇 併給可 |
| 老齢厚生年金 | △(基礎年金部分が条件) |
| 障害厚生年金のみ | ✕ 併給不可 |
| 遺族厚生年金のみ | ✕ 併給不可 |
※あくまで「基礎年金を受給していること」が大前提です。
2.他の年金との併給制限はある?
▶ 併給調整はありません
年金生活者支援給付金は、
- 在職老齢年金のような減額調整
- 年金額が増えたことによる自動停止
といった併給調整制度はありません。
ただし、所得要件・世帯要件を超えると支給停止になります。
3.生活保護との併給は?
▶ 原則として併給不可
生活保護を受給している場合、
- 年金生活者支援給付金は
生活保護費の算定において収入認定されます
その結果、
- 生活保護費が減額
- 実質的に「併給しても生活水準は変わらない」
という扱いになります。
📌 結論
形式上は受け取れても、実質的な併給メリットはありません。
4.介護保険サービスとの併給は?
▶ 可能です
- 介護保険サービス
- 介護保険料の減免
との併給は可能です。
ただし、
- 所得判定
- 市町村独自の減免制度
では、給付金が「収入」として考慮される場合があります。
5.医療費助成制度との併給は?
▶ 原則可能(自治体差あり)
以下の制度との併給は、基本的に可能です。
- 高額療養費制度
- 高齢者医療費助成
- 後期高齢者医療制度
ただし、
- 市町村独自の医療費助成
- 非課税要件が厳しい制度
では、給付金額により対象外になるケースもあります。
6.障害者手当・福祉手当との併給は?
▶ 制度ごとに異なる(要注意)
| 制度名 | 併給 |
|---|---|
| 特別障害者手当 | △(所得制限あり) |
| 障害児福祉手当 | △ |
| 自治体独自手当 | △~✕ |
👉 年金生活者支援給付金自体は非課税ですが、
「所得判定に含めるかどうか」は制度ごとに異なります。
7.各種減免制度との関係
▶ 影響する可能性あり
以下の制度では注意が必要です。
- 国民健康保険料の減免
- 介護保険料の軽減
- 公営住宅家賃減免
「前年所得」を基準とするため、
給付金の有無よりも 年金額そのものが影響するケースが多いですが、
自治体判断で給付金を含める場合もあります。
併給可否のまとめ(一覧表)
| 制度 | 併給可否 | 注意点 |
|---|---|---|
| 公的年金 | 〇 | 基礎年金が必須 |
| 生活保護 | ✕(実質) | 収入認定あり |
| 介護保険 | 〇 | 減免制度に影響 |
| 医療費助成 | 〇 | 自治体差あり |
| 障害者手当 | △ | 所得制限に注意 |
| 各種減免制度 | △ | 市町村確認必須 |
社会保険労務士からの実務的アドバイス
年金生活者支援給付金は、
- 「併給できるかどうか」よりも
- 「他制度にどう影響するか」
が重要です。
特に、
- 生活保護
- 自治体独自の福祉制度
- 減免・助成制度
との関係は、個別確認が不可欠です。
「もらって損をするのでは?」と不安な方ほど、事前に専門家へ相談することで安心して活用できます。

