ICカード型電子マネーの残高を相続できる? Suica・楽天Edyの取り扱いについて
近年、Suicaや楽天EdyといったICカード型電子マネーの普及が進み、多くの人が日常的に利用しています。しかし、亡くなった方の電子マネー残高は相続できるのでしょうか? 相続手続きを進めるうえで気になるポイントを詳しく解説します。
目次
1. ICカード型電子マネーの残高は相続対象になる?
結論から言うと、Suicaや楽天EdyなどのICカード型電子マネーの残高は、原則として相続の対象にはなりません。 これは、多くの電子マネーが「前払い式支払手段」としての性質を持ち、個人に紐づいた利用契約であるため、第三者への承継が認められていないためです。
ただし、各電子マネーサービスによって対応が異なるため、以下で具体的に確認していきましょう。
2. Suicaの残高は相続できる?
SuicaはJR東日本が提供する電子マネーであり、記名式Suica・無記名Suica・モバイルSuicaの3種類があります。
(1) 記名式Suica・モバイルSuicaの場合
- 記名式Suica(My Suica)やモバイルSuicaの残高は払い戻しが可能です。
- 手続きには、故人の死亡証明書・相続人の本人確認書類などが必要になります。
- JR東日本のSuicaサポートセンターに問い合わせて、払い戻し手続きを進めることができます。
(2) 無記名Suicaの場合
- 無記名Suicaは個人情報と紐づいていないため、相続手続きができません。
- そのため、相続人がそのまま利用するか、駅の自動券売機で払い戻しを行うことができます。
▶ Suicaの相続に関する詳細は、JR東日本の公式サイトやSuicaサポートセンターにお問い合わせください。
3. 楽天Edyの残高は相続できる?
楽天Edyは、楽天グループが提供するプリペイド型電子マネーです。Suicaとは異なり、Edyの残高は払い戻しや相続手続きができません。
(1) 楽天Edyの規約では払い戻し不可
楽天Edyの利用規約では、原則として残高の払い戻しは認められていません。 そのため、相続による名義変更や残高の返金はできません。
(2) 相続人が利用できるケース
- 故人のEdyカードを相続人がそのまま使うことは可能です。
- ただし、Edyのカードを新しいものに変更する場合や、スマホの機種変更を行う場合は、残高を引き継ぐことができません。
▶ 楽天Edyの取り扱いについては、楽天Edy公式サポートにお問い合わせください。
4. ICカード電子マネーの相続時の注意点
(1) 相続財産としての扱いに注意
ICカード型電子マネーは、法律上の「相続財産」には含まれない場合が多いため、遺産分割の対象にはなりません。ただし、払い戻しが可能な場合(Suicaなど)は、相続人が手続きを行うことで現金化できます。
(2) 早めの対応が必要
- Suicaなどは払い戻しの期限が設けられている場合があるため、早めに手続きを進めることが重要です。
- 楽天Edyなど払い戻し不可の電子マネーは、家族で使い切るなどの対策を検討しましょう。
5. まとめ:ICカード型電子マネーの相続可否
| 電子マネー | 相続の可否 | 手続き方法 |
|---|---|---|
| Suica(記名式・モバイルSuica) | 払い戻し可能 | Suicaサポートセンターで手続き |
| Suica(無記名) | 払い戻し可能(機械で可能) | 自動券売機で払い戻し |
| 楽天Edy | 相続・払い戻し不可 | 残高を使い切るのがベスト |
電子マネーの相続は、種類によって対応が異なるため、まずは運営会社の公式情報を確認し、早めに対応することが大切です。
ICカードからスマホに残高を移行してしまうと、相続できなくなるため、相続を考え出したときにICカードに残高を戻すか、残高を使い切るか、考えながら運用するのがよいでしょう。
相続に関するお悩みは、社会保険労務士である当事務所までお気軽にご相談ください。

